丸亀支部メディア教育研究部会活動報告

1 研究主題について
 コンピュータやデジタルをはじめ,多種多様な視聴覚機器が利用されるようになり,多くの情報を生徒に与えることができるようになった。これらの機器の活用,ソフトウェアの選択することにより,生徒の問題解決能力や,自分を大切にする「豊かな人間性」を身につけさせたい。また,本年度から情報教育部会と視聴覚部会がひとつになりメディア教育部会として活動することとなった。  以上のことを踏まえ,本年度は総合的な学習の時間だけでなく,各教科,道徳,特別活動などの授業や部活動など,研究の対象の範囲を広げていくこととした。さらに視聴覚機器とコンピュータの融合をはかり,より効果的な活用方法についても研究内容に加えることにした。
2 研究の過程
  1. 5月2日(火)  東中学校
    • 研究主題
    • 研究組織
    • 研究計画の決定
  2. 12月6日(水)  西中学校
    • 各学校での研究報告および情報交換
    • 今後のメディア教育のあり方について協議
    • 年間のまとめと今後の課題の検討
3 研究の内容
 メディア教育部会員だけの研究ではなく,各々の学校での授業における視聴覚教育機器やコンピュータ等の活用状況,必要な教材ソフトについて情報交換を行った。
 また,今回はソフト関係についてとソフト関係以外の2つに分けて,各学校の取り組みについて研究発表・協議を行った。
  1. ソフト関係(各学校の取り組み)
    • フォトショップ
      美術科ではPhotoShop Element を使用して,作品の製作。
      (PhotoShopはアカデミック版のライセンスを増やして使用)
    • エクセル表計算の学習。
      栄養のバランスを考えた献立をレーダーチャートを作成して学習。
    • ホームページビルダーWebページの作成。
      パソコン部で学校のホームページ作成。
    • パワーポイント
      アニメーション及び動画の処理の学習。
      科学体験発表等のプレゼンテーションとして活用。
    • ワード
      技術の授業で学校紹介の文章や行事の感想など作成。
  2. ソフト以外
    • スマートボードを使った実践
      液晶プロジェクターで画面を提示しておいた上に,生徒の発言及び要点などをリアルタイムで書き込むことができ,黒板のかわりとして活用。
    • DVDの視聴
      NHK特集「地球大進化」を視聴。
    • インターネット
      「気象の学習」yahoo天気・気象庁に接続し,雲の動きや天気が動画のように見ることができる。
      情報伝達の安全性とマナーについての学習。
  3. その他
    • パソコン部「虫型ロボット」
      (動作プログラミング)
4 今後の課題及び問題点
  1. コンピュータリース終了後の対応
     旧丸亀市では各学校のコンピュータのリース終了時期が迫っている。今後新しいコンピュータが導入されたときにソフト面で今以上に充実できるかが課題である。
     また,新しいコンピュータは次期OSであるWindows Vistaが導入される予定であるが,現在使っているパソコンをそのまま使うとするとWindows XPとなる。その場合サポートをいつまで受けることができるかセキュリティ面で大丈夫なのか,検討しておく必要がある。
  2.  情報モラルの徹底各校,技術科の授業等で情報モラルの学習を実施している。しかし,それで十分なのかというと,やはり不十分であるという学校が多かった。
     情報モラルについて学習できるWebサイトも活用して,さらに生徒に情報モラルについて意識させていきたい。家庭でインターネットに接続できたり,メールをしている生徒はここ数年でかなり増えた。そういう意味でも情報モラルについての教育をどうしていくかは大きな課題といえる。
  3.  機器の充実,コンピュータ等活用についての教員研修機器の充実ということだが,予算の都合で十分に行き届かない場合もでてくる。その場合,ソフト面では教育研究所にある番組や自作したもので効果があったものなどの情報を交換していきたい。また,コンピュータソフトの場合はフリーソフトの活用も検討していく必要があると思う。
     情報交換をする上で特に注意しておかなければならないのは著作権の問題である。教員が著作権に対しても正しい知識を身につけ,生徒に還元するとともに,学習等でもより効果的に成果をあげることができる活用方法について研修を深めていきたい。