平成30年度2学期始業式講話(9月3日(月))

 暑さも少々和らいできたので、少し話をさせてもらう。 1学期終業式、異常な暑さのため、講話では一言「勉強しなさい。」と言った。実践できただろうか。3年生だけでなく、1年生2年生も同じ。夏休みは終わったが、今後とも学校生活の軸足は、常に学業に置くこと。

 夏休み中に目についた新聞記事を2件紹介する。

1 早稲田大学の入試改革

  30.8.1の朝日新聞朝刊に早稲田大学の2020年度入試における改革の記事が掲載されていた。  2020年度入試というのは、現在の1年生が受験することになる平成33年の入学試験を指すものである。その年から、現在行われている「大学入試センター試験」に代わって「大学入学共通テスト」が始まる。 特に英語では、共通テストを受験することに加えて、「英語検定」や「GTEC」などの民間の検定試験を受験することも義務化され、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能が、実際にどの程度身についているかということも大学入試の合否判定に加わるなど、大変大きな「変革」の年になる。  また、詳細は発表されていない部分も多く、現時点で断定的な言い方をすることは1年生の皆さんの不安を煽ることにもなりかねないが、大学への出願時に、「自分が学校や地域等でどのような活動を行ってきたのか」を申告するというようなことも、一般的になっていくことが予想されているようだ。  さて、話は早稲田大学。私立大学の雄として、その名前は日本のみならず世界にも知れ渡っており、香川県にも卒業生が多く活躍している。大変影響力のある大学である。  その早稲田大学が、2020年度の入試から、次のようなことを行うと発表した。 (1)政治経済学部は数学必須 (2)3つの学部(政治経済、国際教養、スポーツ科学)で「大学入学共通テスト」を課す (3)独自試験(いわゆる個別試験)では、日英の長文読解問題を出題  (1)について  ⇒ 数学の基礎がないと、大学の授業にはついていけない。経済だけでなく政治分野でも「統計」を使う授業が増えている。数学必須化で受験生は減るかもしれないが、必要な人材をとりたい。  (2)について  ⇒ 基礎学力を問い、その上で思考力や判断力を見たい。センターテストは良問が出ている。(それを引き継ぐ共通テストでもそうだろう。)  (3)について  ⇒ 英語力を重視する。(特に政治経済学部。)生きた英語学ぶ科目を必修化した。(教員1人に学生4人の授業。)  今日このような話をした理由。  ‖膤愼試改革は急速に進んでいる。今の1年生からは大きく変わることが決定している。その移行措置で、現2年生への影響も考えられる。また、現2年生は1年間浪人した場合、もろに新しいシステムの下での入試にさらされることになる。入試に関する情報に敏感になること。特に、「大学入学共通テスト」(現、大学入試センターテスト)を受けるという意識は全員が持っておくこと。 ◆〜甍霤弔寮治経済学部が公表したように、「文系だから数学はいらない」というような短絡的な発想はもはや通用しない。高校で学ぶ教科・科目は社会人として必要とされる基礎力である。こういう意識をもって、日々の学習や自己の学力向上に努めてほしい。特に、2年生3年生。「いらない教科・科目」などという呼び方は言語道断であると認識すること。

2 東京医科大学の不正入試

 30.8.3の四国新聞朝刊の第1面(トップ記事)に目を疑うような見出しがあった。それは、「女子受験者を一律減点」〜東京医大、入試で不正操作〜というものだった。 記事はこう続いていた。東京医科大学が医学部医学科の一般入試で、年度ごとに決められた係数を掛け、女子受験者の得点を一律減点していたとみられる。女性は結婚や出産を機に職場を離れるケースが多いため、女子合格者を全体の3割前後に抑え、系列病院などの医師不足を回避する目的があったという。得点操作は2010年前後に始まっていたとみられ、2011年度入学者の試験以降、女子の合格率が男子の合格率を上回ることはなかった。 その数日後の新聞記事に、ある男性医師の話があった。「世間全体に、『男は仕事、女は家庭』という考え方が根強く、男はいつまで職場にいても責められないが、女性は仕事をしながら家事・育児をやるのが当たり前だというような風潮がある。そういった考え自体をただす必要がある。」私は、この男性医師の考え方が極めてまっとうな考え方であると考える。

 一方で、8月下旬のテレビニュースで、驚くべき内容が放送された。それは、このような男性医師中心の医学界全体を「仕方がない」と容認している女性医師が65%ほどもいることである。取材を受けた女性医師は、妊娠を機に、上司から職場のチームリーダーの職を、後輩の男性医師に譲るように言われたとのことであった。「大変悔しい」と言っていたその女性医師の涙が目に焼き付いている。

 それに関連して、私は以前から大変違和感を覚えている呼び方がある。それは、夫婦のお互いを指す呼び方。正しいとされているのは、「夫」と「妻」。ただし、「ツマ」というのは本来「添え物」という意味。「刺身のつま」というものがあり、刺身に添えられた大根を細く切ったものやシソの葉、わさびを指す。あくまで「添え物」という意味がいまだに女性に対して使われている。  憲法14条で「すべて国民は、法の下に平等であって、・・・性別によって差別されない」と規定され、さらには、男女共同参画社会基本法というのが、男女平等を推し進めるべく、1999年(平成11年)に施行された日本の法律。男女が互いに人権を尊重しつつ、能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現のために作られた。 このような法整備も進められてきた中での、この不正入試事件。特に坂出高校は、女子が圧倒的に多い学校。皆さんが進学し、就職し、結婚さらには出産して子育てを行うのもそう遠い先の話ではない。こういった出来事に憤慨し、自分の意見や生き方をしっかりと持ってほしい。

 まだ、残暑が残る中だが、まずは、文化祭準備をしっかりやり遂げ、地域の方々に101年目の坂出高校の姿を披露してほしい。




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Last-modified: 2018-11-01 (木) 12:17:24 (17d)