8月19日(木)「ユープラザうたづ」において,平成16年度香中研情報部会夏季研修会が開催されました。
日 程
時刻 |
9:00〜9:20 |
9:20〜9:30 |
9:30〜10:00 |
10:10〜11:00 |
11:10〜12:30 |
内容 |
受付 |
開会行事 (部会長あいさつ,日程説明) |
全体提案 |
グループ別 授業討議 |
講演 (香川大学教育学部 阪根健二先生) |
グループ別研究討議
各,郡市別の部会にて,11月9日に開催予定の香川県中学校教育研究会情報教育研究部会教育研究大会に向けて,ポスターセッションによる発表に向けての内容を中心に,話し合いが持たれました。
高松支部
「学習指導におけるWebコンテンツの活用」
生徒の興味関心を高め,理解を深めるためのコンピュータ等を有効に活用した実践事例を収集することを中心に研修してきた。
その一つとして視覚的効果の高いWebコンテンツを利用した数学指導の実践を紹介する。
丸亀支部
「丸亀市の学校ネットワークシステムの説明」
丸亀市の教育用コンピュータは平成15年10月から新システムに更新された。
この新システムを紹介することで,これから導入される学校へのヒントになれば幸いである。
さぬき・東かがわ支部
「ICT(情報コミュニケーション)の推進〜志度東中学校の取り組みから〜」
校内LANを使用してイントラネットやインターネットが全ての教室から利用できる環境整備を進めることにより,生徒の「情報活用能力」を育成するとともに充実した学校Webページの作成や各種情報機器の利用,電子メールの活用等を通して「確かな学力」の向上や,生徒や保護者と教職員の「コミュニケーション活動」の推進を図っていく。
小豆・木田・香川支部
「内海中学校における情報発信のあり方」
卒業生や在校生を対象としたWebページ情報提供サービスのコンテンツとその運用方法について
3年間の思い出を卒業CDとしてまとめ生徒の意欲を向上させる取り組みについて
仲多度・善通寺支部
「教科外指導におけるコンピュータの活用について」
総合的な学習の時間における事例
ア進路指導 ・進路学習におけるコンピュータの活用
・職場体験学習,高校訪問のまとめとしての利用
イふるさと学習 ・オリエンテーションにおける効果的な活用
・ワークシートとしての利用
三豊・観音寺支部
「教科指導におけるコンピュータの利用について」
「さまざまな情報を活用し,主体的に学習する生徒の育成」を研究主題にして,各教科におけるパソコンの活用方法の研究を行っている。
各教科の取り組みの例として,国語科では本の帯作り,数学科では表計算ソフトを使ったシミュレーション,技術・家庭科では機器の制御などが行われている。
その他の教科でも意欲的にパソコンの活用方法を探っている。
今後の研究課題
- 学習に効果的な学習用コンテンツの収集や作成をして,授業のどの場面で,どのように活用していけばよいか。
- コンピュータを活用した授業を日常的に行っていくためには,校内環境をどう整備し,職員研修をどう進めていったらよいか。
講演
講師 : 阪根健二 香川大学教育学部
演題 : 小・中学校における「情報教育」のこれから
お話の概要
学生とやりとりをしていて気づいたこと
教育用コンピュータ整備の推移
コンピュータの様々な用途と利用
学校向けシステムの問題
・ システムの高度化複雑化
・ 高い能力の技術者の不足
・ 学校に適したシステムの不足
・ セキュリティの社会問題化
整備上の問題
・ ネットワーク接続のための設備
・ セキュリティの問題
・ ウィルスへの対応
・ 個人情報の扱いや管理
・ 個々の教師が責任を持たないといけない時代に
学校のネットワークの変化
・ 非同期のコミュニケーションが今後さらに顕著になる
・ メタフレームのような考え方に、しかし動画に弱い問題もある
今後の学校ソリューションの方向
・ 必要度が大切
情報化に対応した教育を実現に向けて
・ e―JAPAN重点計画に基づき
・ 教師はコンピュータが使えないといけない時代に
学習指導要領における情報教育
・ はっきりとした形に
学校での情報教育のこれから
・ なぜコンピュータなのか
@ 必然性(社会の要請)
A 指導内容(学習指導要領)
B 必要な資質(高度情報化社会)
授業の中での情報教育とは
・ 提示(プレゼンテーション)
・ 学習活動(収集、加工、交流、発信)そのもの
目指すものを再確認すべき
・ ねらいを明確化
・ 効果的な活用
我々教員が何を指導すべきか
・ 何のためにリテラシーをつけ、どう活用するのか
授業において各教科では
・ 興味関心、理解など
・ 情報機器がいかに有効に使えるか
その他の経営的場面において
・ 各種資料の作成
・ 整理分析
・ コミュニケーション
情報教育担当教員に求められるもの
・ 佐世保の女児殺害事件の波紋
・ 校内での位置付け
@ ご都合主義で使われる担当者からの脱皮
A チームで取り組むことの大切さ(絶対一人ではしない)
B 稟議書は絵で書く
C わかってもらえなければ、認めてもらえない
D 新しいことをすれば必ず障壁があると認識する
ハードとソフト
・ 簡単なものでも使える、あるものでやろう
安全管理
・ ガイドラインは網羅しているだけでなく、利用目的の明確化
@ 個人情報の保護と取り扱い
A 不正アクセス及びウィルス対策
B 有害情報へのアクセスに対する対策
C 著作権、情報モラルなどを確認
D 情報ナビなどの活用方法
支援体制
・ 何かあればいいなと誰しも考えるが、意外と難しい
学校経営の参画
・ 開かれた学校の促進
・ 学校情報の提供
・ 情報提供
有効性と課題を見いだす
・ 何が問題なのかはっきりさせる
・ これは、えらい、つらい
ストレス対応
・ 冷静に見つめる
・ 意図の明確化(何をしたいか)
・ 方策を見つける
・ 実行と結果
・ フィードバック(問題解決のパターン化)
情報大洪水からの脱出
・ 工夫と改善
・ 半歩だけ改善する
意識改革
・ 避けて通れないからこそ協働関係
展望
・ 明るい未来を作っていこう
質疑応答
Q1
成熟期を待ち望んでいるが、公務の多忙さからこなしきれない
情報主任の立場は将来的にどうなっていくか?
A1
行政を待っていてもなかなか厳しい。だからこそ市町単位といったやや小規模な単位から改善することが望ましい。
Q2
少子化によって余ってきた職員を支援担当としてうまく活用できるのではないか。
A2
情報担当が必要であるという実績を作ることによって夢は持てる