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創立90周年記念式典 校長あいさつ

校庭の木々の梢の彩りに、秋の深まりを感じる今日の佳き日、

校長式辞

ここに、香川県立坂出高等学校創立90周年記念式典が、高尾正彦同窓会長様、二場民生PTA会長様をはじめ、多数のご来賓御臨席のもとに開催できますこと誠に喜びに耐えません。幸せにも学校創立90周年、音楽科設置40周年という記念すべき年に居合わせた私ども生徒、教職員にとって、今日の一日が、本校の歩んできたこれまでの道のりを振り返る中で、諸先輩方のご労苦や、本校の発展を念じ支えてこられた多くの方々の願いを受け止めつつ、本校の更なる発展を互いに誓い合える佳き日になれば、誠に幸いに存じます。

さて、本校は、

当地、坂出市文京町に大正6年4月、香川県立坂出高等女学校として、現在の香川大学教育学部にあたる香川県女子師範学校に併置される形で誕生しました。そして、戦前戦中における幾多の変遷の後、戦後の新制高校発足とともに昭和24年4月、男女共学の香川県立坂出高等学校となり、今日の母体が出来上がりました。開校以来、堂々たる白壁と松の緑に囲まれた美しい校舎では、多くの若者たちが、希望を高く抱きつつ、勉学に、運動に、そして、芸術にと自由闊達な青春の日々を謳歌され、県内はもちろん、全国各地に大きく羽ばたいていかれました。そして、これまで、その数25000余を数え、現在、国内外の各界各層で活躍する多くの人材となっておられます。

その間、本校の歩みとして、

校長式辞

普通科においては、文武両道の精神のもと、戦後の地元坂出市の期待を一身に背負うべく大学進学の実績向上に向けた学校上げての取り組みに始まり、平成元年のコース制導入、そして、その後の早朝学習や放課後のゼミ、強化学習会など、教職員一丸となっての指導を通じて、今日では、全国各地の大学に多数の合格者を輩出する、県下でゆるぎのない進学実績を収めるに至っています。

また、昭和42年に四国の公立高校として初めて設置された音楽科においては、恵まれた施設とすぐれた教師陣の指導のもと、これまで国内外で活躍する音楽家をはじめ、芸術界、教育界に多くの人材を輩出してきところですが、平成5年には、公立高校としては全国初となるドイツ・オーストリアへの交流演奏旅行を成功させるなど、着実な発展を見せております。

一方、部活動に目を向けると、

校長式辞

運動部においては、古くはバレーボール部、バスケットボール部、陸上部の全国大会出場に始まり、昭和30年頃には女子ソフトボール部、バドミントン部の全国優勝、そして、近年においては、ボート部、カヌー部の全国や世界を舞台とした活躍をはじめ、野球、テニス、弓道など多くの部が、県内外に誇り得る立派な成果をあげています。

また、文化部においては、昭和36年に全国大会への初出場を果たした合唱部が、これまで全国優勝を含め、延べ50回にあまる全国大会出場を果たすなど、輝かしい活躍を見せ、坂高合唱部の名を全国に大いに広めてきました。一方、昭和38年発足の吹奏楽部も、これまで県内外のコンクールで数々の優れた成績を収めてきましたが、あわせて、校外での積極的な演奏活動を通じて、地域社会に坂高の音楽文化を大いに発信してきました。その他、今日では、写真、放送、演劇、美術、書道など多くの部が多様で独創的な活動を活発に展開しています。

また、施設面では、

平成3年に中・四国の公立高校では初の本格的な音楽ホールが、また、平成10年には同窓会からの寄贈による松涛会館が、そして、平成13年には第2体育館が、更には、平成19年に部室棟がそれぞれ建設されるなど、着実に整備が進み、今日では、全校生徒数871名、普通科と音楽科を有し県下屈指の規模を誇る高校へと大きく発展しました。

しかし、こうした、これまでの本校の歩みを顧みたとき、

決してすべてが順風満帆であったわけではありません。昭和23年の新制高校発足時には、香川大学学芸学部の高松市から坂出市への移転計画や坂出市内の高校再編計画の関係から、本校が現在の敷地から、JR予讃線の北方、現在の坂出市郷土資料館の位置する場所への移転を求められましたが、学校が保護者、同窓生の協力の下、大規模な陳情を行うことで、現在の敷地を守ることができたという大きな困難もありました。また、昭和38年には、高校の通学区域が小学区制から現在の大学区制へと変更になり、それに伴い、本校の果たす役割や性格も、それまでの坂出市周辺の高校という意味合いから、中・西讃地区全体の高校へと、大きく様変わりしました。しかし、その折々に本校を支え、応援してくださったのはPTA、同窓会の皆さんであり、また、坂出市をはじめとする地域の方々であったわけで、その並々ならぬご尽力のもとに、今日の本校の隆盛があるわけです。 

こうした本校の歩みを語る上で

校長式辞

決して忘れてはならないことがあります。それは、時代が変わっても、本校が、「高邁自主」の精神のもと、文武両道に基づく全人的な教育を一貫して進めてきたということです。今日、坂高生が、意欲に満ちたさわやかな高校生として多方面から高い評価を頂いているのはこうした教育に負うところが大であり、これらの優れた教育と校風、伝統を作り上げた歴代の教職員や卒業生の皆さんのご努力に大いに敬意を表するところです。そして、本日、ここに居合わせた生徒諸君は、そのことをしっかり胸に留め、このすばらしい伝統を引き継ぎ、更に大きく育てることが君たち一人一人に課せられた責務であることを大いに認識して欲しいと思います。

今日、社会はますます変化の激しい、先行き不透明

なものとなりつつあります。こうした時代をたくましく生き抜くためには、時代が変わっても決して失ってはならない「不易」と、時代の要請である「流行」を正しく認識しつつ、創造的で意欲的な姿勢を持ち続けることが大切です。今、本校の果たすべき役割は、こうした坂高生の育成に全力を尽くすことと、それを通じて一層魅力ある学校へと発展を遂げることであり、この学校創立90周年を契機として、新しい時代に向けての本校の更なる飛躍を誓いたいと存じます。

最後になりましたが、

これまで本校の教育活動に多大のご理解とご支援いただいております同窓会、PTAの皆さん、各中学校をはじめとする学校関係者、地元坂出市など多くの関係各位に厚く御礼申し上げますとともに、今後の本校の発展のため、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。

平成19年11月2日

香川県立坂出高等学校
校長 島田政輝

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Last-modified: 2008-12-20 (土) 12:19:18