お知らせ/校長より/始業式（08.04.07）

平成２０年度　第１学期　始業式　校長講話 †

新しい学年のスタートに †

　これから新しい学年がスタートする。新しい教室で、新しい友達・先生・教科書…と、たくさんの新しいものに囲まれて、新しい1年が始まる。春は英語でスプリングというが、スプリングには、それ以外に「ばね」、「跳躍」、「元気」「活力」、「泉」、「発生」と言う意味があり、何となく、生命の息吹を感じる言葉である。このような素晴らしい春を迎え、諸君はそれぞれに、この一年に大きな期待と決意を持って、新学期に臨もうとしていると思う。この気持ちを、いつまでも大切にして欲しい。
　この一年は３年生にとっては最後の高校生活、自分の将来を決める大切な1年になる。２年生にとっては高校生活で、最も実力を発揮できる年にならなくてはならない。この一年が君達にとって悔いのない意義ある1年となるよう願っている。

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坂高の精神「高邁自主」「パティマトス」 †

　さて、昨年は創立９０周年にあたり、様々に坂高の素晴らしさを再確認した。目に見えるシンボルとしては、松の緑と白壁、そして、正門正面の石畳。この美しく潤いと風格のあるキャンパスこそ坂高の伝統と校風を物語っている。先日、卒業生が来られて、清掃が行き届き、昔に比べずいぶんきれいになったと誉めておられた。君たちの手で、この品格あるキャンパスを守っていって欲しい。　一方、言葉のシンボルとしては、まず、校歌にも歌われており、正門入って右側の石碑に刻まれている、校訓とも言うべき「高邁自主」という言葉。高い理想をしっかり掲げ、自主・自立の精神をもって、その実現に向け努力するということ。もう一つは、校庭の正門奥の石碑に刻まれている、ギリシャのアイスキュロスという詩人の作った、ギリシャ語で「パティマトス」、「英知は苦難を通じて来たる」と言う意味の言葉。つまり、知識や成果を挙げるためには苦しい努力が必要と言うこと。
　こうした諸君全員に共有して欲しい坂高の精神を今一度、確認し胸に留めながら、目標に向け、辛抱強く努力を続ける覚悟で、新学年のスタートを切って欲しい。

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目標を達成するには †

　その参考となるよう、二つほどお話しする。
　一つは、目標を達成するために「人を利用する」ということ。具体的には、

人のいる場所で行うこと
　…　図書館や自習室、放課後の教室など、人の目や周囲からの刺激を利用して行い、自分を追い込むとよい。
人に宣言すること
　…　目的、計画、締め切りを人に公言するとやらなくてはならなくなる。
ライバルや憧れの人を作る
　…　心の中に競争相手や、目標となる人を作り刺激にする。

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あせらず、あきらめず、日々打ち込むこと †

　もう一つは、「成果はすぐには出ない」ということを知っておくこと。例えば、子どもが逆上がりをするとき、できるまで毎日暗くまで、顔を真っ赤にして頑張っているが、何度やってもできない。しかし、ある時、コツがつかめて突然できるようになる。そして、一度できれば、今までがうそであったかのように何度でもできる。自転車も同じ。勉強でも同様で、それまで解けなかった問題が、ある日突然解けるようになる。そうなれば、「なんだ、そういうことだったのか」と、関連した問題がどんどん解けるようになる。いわば開眼である。人にはそれぞれ個性があり、上達の仕方はまちまちで、早く開眼する人もいれば、少し時間がかかる人もいる。しかし、地道に努力していれば必ずその時は来る。大事なのは続けるということ。なかなか上達しなくても、成果が出なくても、先生や先輩の助言を受けながら、あせらず、あきらめず、日々打ち込むことが大切。

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　君たちは、新学年を迎えるに当たって、様々な決意をもって、この場に臨んでいると思う。しかし、思ったように成果が出ないこともある。特に、英語や数学などはすぐには力はつかない。やれどもやれども、わからない、点に結びつかない。そのうち嫌気が差し投げ出そうとするかももしれない。しかし、必ず「開眼」のときが来るので頑張って努力して欲しい。

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