平成19年度2月 全校集会(2月1日)

坂高の主役としての活躍を期待する

校長講話

 昨日は3年生に対し、自宅学習に向けての激励の話をした。2年生は1年後にはセンター試験である。一方、坂高を目指して頑張っている多くの中学生がおり、やがて4月には入ってくる。そして、彼らをリードし、坂高の素晴らしさを示していくのは、君たち1,2年生である。坂高の主役としての活躍を期待する。

バランス感覚の大切さ

校長講話

 さて、最近特に場の空気を読むことの大切さが言われている。それに関連することで、今後、社会生活において、特に大切になるバランス感覚についてお話をする。

 人間の日々の生活は判断の連続である。仕事上の判断、人付き合い上の判断、買い物の判断、相手の気持ちを読み取る判断、しようかやめようかの判断 … 世の中すべて判断である。その場合、明確にYES、NOがいえる場合は大したことではない。一方、判断に迷う場合は非常に苦しい。誤った判断をした場合、周りに迷惑をかけたり、受け入れられなかったり、信頼を失ったりすることにつながる。周りの空気が読めず、周囲が無言のうちに反対しているのにそれに気付かす、自分の意見を押し通してして、反感を買う場合もある。その時に大切になるのがバランス感覚である。

校長講話

例えば、次のような場合を考えて欲しい。

 Aについて考えてみる。この場合、そのまま何の断りもなく別行動を取ると、他の4人からわがままな人とみなされる恐れがある。かといって、無条件に入店を断念するのも主体性がないし、後で悔いも残る。やはり、きちんと判断して行動を決めるべきである。そのためには、4人の性格や付き合いの程度、彼らがその店にまったく関心がないのか少しはありそうか、もし、店に入るとして相手に不快感を与えないような言い方はあるか、入店しなかったとして、次にはいつ来られそうか、それまで我慢できないのか、また、過去にこれに似たことはあったか … といった様々な要素を総合的に判断して行動を決めるべきである。

校長講話

そのためには、

  1. 現在、自分が知っている情報や、
  2. これまでの経験を総動員し、
  3. 今後の予測をした上で、

 行動の適否を判断するわけである。

 当然、重要な要素や条件が欠けてはならない。そして、要素の中での優先順位付けも大切になる。そして、その判断が正しければ周囲に受け入れられるし、正しくなければ受け入れられない。そのように様々な要素をバランスをとりながら、最も妥当な判断をするときに必要なのがいわゆる「バランス感覚」である。言い換えれば、バランス感覚とは、様々な要素を総合的に組み合わせて、常識的に考えて、つまり万人が見て、適か不適かを判断する力のことである。

バランス感覚を磨くには

校長講話

 では、バランス感覚を磨くにはどうすればよいか。言うまでもなく個人の判断が適切であったかどうかを判断するのは、多くの場合、周囲、言い換えれば社会である。従って、常に、自分の下した判断が周囲にどのように受け止められているかについて常に敏感になっておくことが大切である。そして、もし、受け入れられなかった場合、その理由を冷静に考え、素直に受け入れることが重要である。「運が悪かった」「たまたまである」「相手が悪かった」などと言って片付けてはいけない。また、自分は正しい、周囲が間違っていると正当化に固執していてもだめである。

 概して、バランス感覚のいい人は、他人のいいところは受け入れ、自分の悪いところは改良する人、意見に柔軟に対応できる人である。諸君はぜひこのバランス感覚を大切にして欲しい。

校長 島田政輝
(2008.2.1)

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Last-modified: 2008-12-20 (土) 12:19:21