令和3年度2学期始業式講話(9月13日(月))


 延長されて50日も続いた夏休みが「やっと」終わり、本日の学校再開がかなった。始業式ということで、皆さんに話をする機会をいただいた。最初は、この夏休み中にあった東京オリンピックやパラリンピックのこと中心に話をしようと考えていた。しかし、その考えが変わった。今日は、現在の香川県のみならず、日本全体に目を向けた話をすることにした。 そのきっかけは、二つある。一つ目には、いつまでたっても終息しないコロナ感染症。今一つは、内閣総理大臣の突然の辞任予告。この二つのことが、相互に関連していることは皆さんにも分かっていることと思う。現在の内閣総理大臣は、昨年秋の就任以来ずっと、本当にほぼ休みもなしで、コロナ対応に当たってきた。これは新聞でも報道されていたが、この1年間はほぼ休暇を取っていないと言っても過言ではないようだ。緊急事態宣言やまん延等防止措置、また、飲食店への時間短縮営業や酒類の提供停止など、様々な具体的な対応も行ってきた。しかし、そのような努力にもかかわらず、コロナ感染の勢いは止まっていない。9月末で自由民主党総裁としての任期を迎え、10月には衆議院議員の任期が満了になるという政治日程の中で、コロナ対応との両立は難しく、「コロナ対応に専心する」と総理大臣は言った。私はこの言い分には大いに賛同はできるが、前政権を引き継いで、わずか1年で総理大臣が変わるというのは、国際的には一定の不信を買うことにもつながるのではないかと思う。皆さんは現在のこの事態をどのように見ているのか。つまり、自由民主党という党の総裁選挙、そして、衆議院議員選挙を控えながら、どのようにコロナ感染対策を行っていくべきか。皆さんになぜこのよう話をしようと思ったか。それは、来年度から始まる「18歳成人」を前に、現在でもすでに18歳で投票権を持つ皆さんが、選挙(投票)を通して、だれならばこの難局を打開できるかを真剣に考えなければならないと思うからである。投票率というのは大変低い傾向にある。しかし、投票に行かないということは、すべてを他人に一任するということであり、ある意味では非常に危険な行為である。
  私が学校に勤め始めて、今年で38年目である。私は、現在の日本は今までに経験したことがない難局に直面していると感じている。私たち一人一人が、当事者意識を持って行動しなければ、太刀打ちできそうにない局面である。しっかりと考え、行動することを期待している。

 最後に、各学年の皆さんへのメッセージを述べる。3年生にとっては進路に向けて勝負の学期である。この3月に卒業した3年生の多くがそうであったように、来年3月の後期日程までを見据えてしっかりと第一志望校を貫いてほしい。また、学校推薦型選抜や総合型選抜での受験を考えている人もいると思うが、自分が真にその要件を満たしているか、自分としっかりと向き合ってほしい。前にも話したことがあるが、大学受験というのは自分を成長させる大きなチャンスである。決して逃げてはならない。 1年生にとっては文系と理系のコース選択の時期である。将来就きたい仕事から、どのコースどの科目を選択するのがベストなのかを考えてもらいたい。これをバックワードデザインという言い方をする。しっかり自分と向き合うとともに、先生方にアドバイスを求めてほしい。2年生の皆さんには、学習面での実力アップを特に期待する。 この2学期。遠足や2年生の修学旅行が無事に実施できることを願っている。皆さんもそれらが滞りなく行えるように、マスクの着用や手洗い、そして特に昼食のとり方に注意してもらいたい。




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Last-modified: 2021-09-14 (火) 18:27:39