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泰地

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「背番号1」と「エース」


一見同じようで全く異なるこの2つの言葉。

この2つの言葉に悩み、苦しみ、そしてその中で自分自身とひたすら向き合い、成長した選手です。

入部したときからアンダースローの投手でした。

身体が細く、筋力がなかったこと、ひどくインステップしたフォームなども印象に残っていますが、それ以上にとにかく静かで周りに合わせることを第一に考えているような、常に一歩引いたような姿勢で練習に臨んでいる、良く言えばおとなしい、悪く言えば消極的、そんな選手でした。


1年生の夏、リリーフとしてマウンドに上がるも、全く通用せず。

初めて「背番号1」をつけて臨んだ1年生の秋の大会は、プレッシャーに押しつぶされストライクが入らない、ボークでランナーを進める・・・・・・あっさり初戦敗退。


1年生の冬は故障もあり、結局2年生の春は「背番号1」をつけられませんでした。

2年生の夏、「背番号1」をつけ大会に臨みました。迎えた準々決勝、チームの大量リードを守れず痛恨のサヨナラ負け。その際、左中間に打たれたサヨナラヒットのボールを先輩から渡されました。「この悔しさを忘れるなよ」という想いとともに。

2年生の夏休み、レベルアップを図るべくトレーニングをしながら練習試合を消化。想いとは反対に結果は全く出ず、悔しさから練習試合で涙を流すこともありました。


ただ、この頃から少しずつ練習でも自分から発言したり、自分で練習メニューを立てたりして自ら目指すべきプレーヤーに向かって本気で取り組むようになりました。

甲子園出場をかけて戦った2年生の秋の大会。

準々決勝9回1死から代打に同点ホームランを被弾。・・・・・・その5分後には、敗者として試合を終えることとなりました。

2年生の冬。チームは「All-out」をテーマにトレーニングに励みました。そんな中、どんなに寒い日でも時間を見つけてはブルペンに入り、黙々とピッチングを繰り返す選手がいました。そこには、1年生の時の一歩引いて練習に参加するような消極的な姿勢はありませんでした。自分がチームを引っ張る、チームの柱になる、そして勝てるピッチャーになるという気持ちが身体から溢れていました。

「何も咲かない冬の日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」


2年生の冬、しっかりと根を伸ばした「背番号1」はいつしか「エース」と呼ばれる大きな花にまでに成長しました。それは、本気で自分自身と向き合い、そして自立した本人の努力だったと思います。


3年間お疲れさん。


自分の夢に向かって、突き進んでください。そして誰も変わりが出来ないその道の「エース」になってください。

〝Enjoy Baseball〟

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