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慎吾

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「野球小僧」

最近、そんな風に呼ばれる選手が減ってきましたが、まさにこの言葉が一番似合う選手でした。

野球が好きで好きで仕方がない。

練習が終わる時間が遅くなって、スタッフが「早く帰れ!」と言ってもなかなか帰らない。とにかく練習の虫でした。


入部時、いわゆる野球センスはありましたが、身体はめっぽう小さく、入ってきたときは高校生とは思えないほど華奢な身体でした。

とにかく守備、次にバント、そして走塁。それができることが試合に出場し、チームに貢献するためには必要だと繰り返し話してきました。それらができてからバッティングをするようにとスタッフは指導しました。

上級生が少なく、すぐに試合に出場しなければならないこともあり、地味な練習を基礎から徹底してやりました。


少しずつ上達し、試合でも2番ショートとして活躍することが増えました。ただバッティングは相変わらず非力な左打者のままでした。

迎えた2年生の秋の大会終了後。

それまでタイカップを短く持って逆方向にコツコツ当てるようなバッティングをしていたスタイルを変え、しっかりバットを振れるようにするという目標を立てました。

トレーニングに励み、それまであまり取り組んでこなかったバッティング練習に力を入れ、試行錯誤を繰り返しました。


11月に行われたシーズン最後の練習試合。

高見山球場のライトスタンドに初ホームランを叩き込みました。

身体が小さくても努力をすればできないことはないということを証明してくれました。

その後は2番ではなく、3番としてチームの主軸を担うまでに成長しました。


また、守備ではショートとして1年生の時から活躍してくれました。3年春の決勝戦。丸亀高校の7番打者が意表をつくショート前へのプッシュバントをしてきたところ、猛ダッシュでチャージし、ランニングスローで間一髪アウトにしたシーンは他者が真似できないであろうレベルの高いプレーでしたが、それすら練習でやっていたというところが野球小僧の証でしょう。

大学で野球を続けるということもあり、夏の大会後も時間を見つけてはグラウンドに来てくれ、後輩の指導を熱心にしてくれました。


3年間お疲れさん。

大学でも持ち前の守備、バント、走塁の技術力の高さと高校時代に大きく成長したバッティングで飛躍してください。

〝Enjoy Baseball〟