プログラミング教育を行いやすい教科として新学習指導要領では「算数」「理科」「総合的な学習の時間」を例示されています。
◆算数
新学習指導要領では,5年生の「図形」の学習における正多角形の作図を行う学習に関連して実施することが例示されています。小学校での算数では,中学校・高校で学ぶ数学の抽象概念の初歩を扱います。算数は,プログラミングとの相性がよいと言えるでしょう。
また,当Webサイトで,「数と計算」や「データの活用」の学習における事例を紹介しています。
◆理科
新学習指導要領では,6年生の「物質・エネルギー」における電気やの性質や働きを利用した道具をとらえる学習に関連して実施することが例示されています。
また,「与えた条件に応じて動作していることを考察し,さらに条件を変えることにより,動作が変化することについて考える場面で取り扱う」ということから,全国的には,プログラミングを計測器やセンサーとして使う事例もあります。
◆総合的な学習の時間
新学習指導要領では,カリキュラム・マネジメントの結果,現代的な課題としてプログラミング教育に取り組むことが例示されています。「プログラミングを体験することが,探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること」とあるように,プログラミングスキルの習得に終始することなく,各学校が総合的な学習の時間を通して育成を目指す資質・能力との関連性や必然性を意識することが大切です。
また,総合的な学習の時間でキャリア教育に取り組んでいる学校においてプログラミング体験を導入した例があります。
◆その他
中教審答申では,他の教科についても以下のように例示されています。これまでも教科の学習で大切にしてきた資質・能力とプログラミング的思考とは,まったく異質なものではないと考えられます。
音楽で,ICT機器を使いながら作曲する。体育で,ダンスなどの演技のプログラムを考える。図工で,表現物がプログラミングで動作したり変化したりするように設定する。国語で,登場人物の設定や場面構成,時系列を考えながら,物語をつくる。