平成20年度 特色ある高校づくりのための学校独自プラン

『 三豊工ものづくりセンター』

香川県立三豊工業高等学校

H20年度 計画                       H20年度 報告

1  子どもたちの科学技術への関心を高める取組

    (1)  「ロボット・ものづくり教室」7月12日(土)・13日(日)

       地域の中学生が20名参加し、ミニマイコンカーの製作に取り組んだ。

  1. ドライバーやペンチを手に、ミニマイコンカー本体を組み立てた.

  2. 慣れない半田ごてを使い、回路を仕上げた。難しいところは、本校生徒がサポートした。

  3. プログラムをパソコンを通して入力して完成 した。

  4. 走行テストを繰り返したが、なかなかうまくいかない。 本校生徒のアドバイスに従って、プログラムを変更するなどして、うまく走行するようになった。

  5. 参加者で競技会をして、一周のコースでタイムを競った。満足そうな中学生の表情が印象的であった。

      (2) 本校独自のものづくり教室「サイエンスフェスタ」開催 11月 8日(土)

 地域の子どもたちを集めて科学のおもしろさ、技術のすばらしさを体験できる場「三豊工サイエンスフェスタ」が、130名のちびっ子や保護者が集まり盛大に開催された。

  1. 化学実験室で、「人工イクラづくり」「弾む 怪獣ボールを作ろう」「カラースパーボールづくり」に挑戦してしました。

  2. 機械科、電気科、電子科のコーナーでも、ものづくり体験をしたり、高校生の作品に直接触れたりしました。

  3. 相撲ロボット等を間近で見学しました。 

  4. 参加者から、「来年も来たいね」,「いつ、開催されるの」の嬉しい声が多く聞かれました。



     (3) 「ものづくり学習・相談窓口」「作品展示」

  1. 地域の子どもたちや指導者の、見学、学習、体験及び、指導の要請等に応えたいと、小学校や中学校に向けて、広報活動に努めました。

  2. 来訪者に本校のものづくりの様子を紹介するために作品展示室の充実を図りました。

  3. 遠方の高校から何回も研修のための訪問依頼があり、要望に応えてきました 


2 地域との交流をとおして、ものづくりの技術を学ぶ取組

     (1)  特別支援学校生徒のために、「あゆみちゃん」を贈呈  9月12日

小・中学校との交流をとおして、車椅子補助装置や科学実験器具等の人の役に立つものづくりを進めました。その一つが、「あゆみちゃん」です。

【課題研究の取り組みで製作した生徒の声より】
「あゆみちゃん」は昨年度製作の「すすむ君」の妹にあたります。9月20日、特別支援学校の運動会がありました。プログラムが進んで徒競走が始まりました。車椅子の生徒が「あゆみちゃん」の力を借りてゴールをめざしました。そしてゴール。 ゴールの瞬間生徒達が一生懸命取り組んでいる姿に感動しました。この交流をとおして福祉について考えることができました。自分たちが製作した装置がこんなにも喜ばれ、役に立ったことがとても嬉しかったです。この経験によって、ものづくりに対しての意識がさらに向上し、これからのものづくりに役立てたいと思いました。

特別支援学校の運動会で活躍する
「あゆみちゃん」
      (2) 生徒作品展示会の開催 2月11日〜16日
課題研究や実習等での取組の中で、ユニバーサルデザイン等の創意工夫と技術力の向上に努めました。培ったアイデアや技術の成果を紹介するために課題研究・実習等の作品展示会を実施しました。
本年、初めての試みでPTA理事、学校評議員の方々には、案内して見ていただきました。
本館2階の展示室などには、工業各科、家庭科などの生徒の自慢作が並べられました。

機械科生徒のアイデア作品

香川県工業系研究成果発表会で最優秀となった
「ストラックアウトマシン」

地元から修理・再生依頼があり、
機械科生徒により復活した「綿くり機」
 

3 まとめ

三豊工業高校の「三豊工ものづくりセンター」のテーマを掲げての、ものづくり教育は今年も大きな成果をあげました。

○ あゆみちゃんが、技術・アイデアコンテスト全国最優秀

3年生の課題研究において製作し、近くの養護学校に贈呈した車椅子補助装置「あゆみちゃん」が第6回高校生技術・アイディアコンテスト全国大会最優秀賞を受賞しました。

授賞式 秋の運動会で大活躍「あゆみちゃん」

○ 高校生ロボットアメリカンフットボール大会で圧倒的な強さで優勝

本校メカトロ部のロボットアメリカンフットボールチームの「MITOYO」が、横浜市のパシフィコ横浜で開催された第4回高校生ロボットアメリカンフットボール全国大会において、他を寄せ付けない圧倒的な強さで、3大会ぶりの優勝を果たしました。


抜群の強さ「MITOYO」

○ 本校1年生が製作した2種類のタベストリーが2つの全国大会で優秀賞に輝く

第10回全国高校生クリエイティブコンテストと、第29回ホームソーイング小・中・高校生作品コンクールに、本校1年生が家庭科の授業の中で製作した「被服・食物と漢字のお勉強」「漢字と顔文字」をテーマとした作品を応募し、優秀賞の栄誉に輝きました。


「被服・食物と漢字のお勉強」

 

本校校舎の壁面には、3つの分野の賞を祝し、生徒会が製作した3本の懸垂幕が掲げられています。ものづくり教育の成果だと考えます。

3つの分野の賞を祝す、生徒会制作の懸垂幕 平成21年3月