DX研修ツアー2026
2026年8月7日 16時00分DXハイスクール事業の一環として、7月30日(木)・31日(金)の1泊2日で「DX研修ツアー」を実施しました。最先端のDX技術や科学研究の最前線に触れ、生徒たちにとって非常に刺激的で実りの多い2日間となりました。
【30日 午前 ソフトバンク本社(東京ポートシティ竹芝)】
ソフトバンク本社を訪問し、オフィス見学とデータサイエンス教室を実施していただきました。
データサイエンス教室では、データの集め方や分析方法について実践的に学びました。「目的や条件をそろえて質の高い収集を行うこと」や、「分析結果から原因を決めつけず、まずは仮説(〜かもしれない)を立てること」の重要性を教わりました。実習では、「AIスマートコーチ」というアプリを用いて、バスケットボールのフリースローのデータ(上級者と初心者の関節の位置や動きの時間配分など)を比較分析し、初心者が上達するための指導方針をグループごとに考えて発表しました。下半身や肘、頭など、注目する部位は班ごとに異なり、多角的な視点から分析を行う面白さを体感しました。専門的な競技経験がなくても、データサイエンスを活用することで的確な指導ができるという大きな学びを得ることができました。
【30日 午後:東京大学生産技術研究所(駒場リサーチキャンパス)】
午後は東京大学生産技術研究所を訪問し、川越至桜先生による「星の終わりからソウゾウしよう 科学技術と私たちの未来」と題した講義を受講しました。講義では、星の一生や超新星爆発、ニュートリノの性質、そして私たちの体を形作る元素と宇宙の関わりについて分かりやすくお話しいただきました。高校で学ぶ基礎的な学問が最先端の研究や社会問題の解決につながっていることを知ると同時に、日常の小さな疑問を逃さず、自ら問いを立てて「探究」し続けることの大切さを学ぶ大変貴重な機会となりました。
また、講義後は現役大学院生(脳科学専攻)の方からもお話を伺いました。「受験や研究において基礎を徹底することの大切さ」や、「答えのない問いに挑む探究者・生産者としての心構え」など、自らの経験に基づいた情熱的なメッセージをいただき、生徒たちの今後の学びに対する大きな刺激となりました。
【31日 渋谷QWS】2日目は、多様な価値観が交差するイノベーション創出拠点「渋谷QWS(キューズ)」にて終日研修を行いました。各分野の最前線で活躍されている講師の方々からの講話と、探究ワークショップに挑みました。
【午前】各分野のプロフェッショナルによる貴重な講話
午前中は、本校OBを含む3名の講師の方々から、それぞれの現場における実践や課題についてお話を伺いました。
⚫️ 山田 智和 様(株式会社Go2 Entertainment代表取締役・作詞作曲家/本校OB)
有名アーティストやアニメ楽曲を手がける山田様からは、自身の歩みとともに「目標達成に向けた努力や成功体験の価値」についてお話しいただきました。数多くの不採用を乗り越えた経験から、成功の秘訣は「継続力と行動力」であること、そして故郷・香川への想いを込めた音楽制作について情熱的に語ってくださいました。
⚫️鈴木 愛美 様(ユーナ株式会社代表取締役・編集者)
ヒット漫画『まぁるい彼女と残念な彼氏』などを手掛けられた鈴木様からは、「漫画制作現場のリアルと課題」と題してお話を伺いました。分業制による週刊連載の仕組みや著作権、クリエイターが安心して制作できる環境づくりの大切さなど、コンテンツビジネスの舞台裏と抱えるリスクについて詳しく解説していただきました。
⚫️石井 博章 様(株式会社石垣 企画推進本部/本校OB)
インフラを支える企業でDX推進を担当されている石井様からは、洪水対策ポンプの自動遠隔操作など、実際の現場におけるDXの取り組みをご紹介いただきました。「DXは身の回りの課題や困りごとを『もっと良くしたい』という視点から始まる」という言葉が印象的でした。
【午後】施設見学・問いを深めるワークショップ
午後は施設見学の後、QWSの米山孝生様より「質問・発問・問いの違い」や「若いうちに失敗を経験することの価値」についてお話を伺い、その後「問い」に挑むワークショップを実施しました。
午前中の講話で提示された課題を受け、生徒たちは以下の2つの問いについてグループで議論・分析を行いました。
-
人間がAIに勝っていける点はどこか(その理由も考える)
-
音楽・漫画・AIを掛け合わせて解決できそうな身の回りの課題は何か
生徒からは、柔軟で鋭いアイデアが次々と出されました。議論を通じて「問いを立てる力こそが人間の強みである」という本質的な学びにたどり着くことができました。
午後は四国新聞社の記者をされている本校OBも取材に駆けつけてくださり、計3名の頼もしい先輩方から熱いメッセージを受け取る機会となりました。
2日間のDX研修ツアーを通じて、生徒たちは最先端の技術や社会課題に触れるだけでなく、「自ら問いを立て、探究し続けること」の重要性を深く実感しました。この貴重な経験と学びを、今後の学校生活や探究活動にしっかりと活かしていきます。