日誌

あなたの授業は10点

2016年5月16日 14時48分

今から30年以上前になるが、亀阜小学校で社会科の全国大会が秋に開催されることになった。お手並み拝見ではないが、年度当初、当時の校長先生が一人一人の授業力を確かめることになった。

私はちょうど4年目で、4年生を担任していたので、ごみ単元の導入部を見てもらうことにした。社会科担当という自負もあり、具体物を基にしながらごみの分別収集をテーマに授業を行った。実際のごみを目にすることで、子どもたちの意欲は高まり、普段に比べてスムーズに授業が流れた。そのため、授業後の検討会では、当然、褒められるのではと期待していた。

だが、校長先生からは、開口一番「授業になっていない」であった。点数をつけるなら、まあいいところ10点という厳しい評価で、プライドはズタズタに切り裂かれた。

その時、教えられたことは、【授業の主体は子どもであること】であり、授業の流れが子どもの意識の流れに合っているかどうかであった。発問によって強引に進めたり、アッと驚く資料を提示したりして授業の流れを生み出そうとするのはもってのほかというものであった。この時、初めて子どもの意識の流れということを意識した。

お知らせ

この度、前任の柴田会長様から香社研の会長を引継ぐことになりました
高松市立亀阜小学校の森 正彦です。どうぞ、よろしくお願いします。

前柴田会長様におかれましては、新たな研究テーマの設定をはじめ、研究組織の充実や実行委員会の立ち上げ等、全国大会に向けて各郡市を一つにまとめ、真摯にご準備をしていただきました。その意を受け、大会を成功へと導くために、誠心誠意取り組んでいきます。

2月に開催される全国大会は新しい学習指導要領の告示と合間って、全国的にも大変注目される大会になると思います。全国から集まった同志に香社研の取組を問うとともに、これから始まる新時代の社会科の在り方を形作っていく絶好の機会となります。

ただ、私たちにとって全国大会は大きな目標ですが、決して目的ではありません。私たちが目指すものは、社会科好きな子どもを育てることであり、子どもたちが将来、社会の一員としてよりよい社会を築いていくために必要な資質・能力を育成することです。全国大会はその大きな通過点となりますが、与えていただいた舞台を最大限に生かし、社会科について大いに語り合うことで、今後の社会科の方向性をしっかりと見定めていきませんか。

大きな大会となりますので、香社研の皆さまには無理なお願いやご迷惑をかけることもありますが、社会科を通して共に高まっていきましょう。ご協力のほど、どうぞよろしくお願いします。