令和2年度第3学期終業式講話 (3月19日(金))

 今年度はとうとう全校そろっての集会が全くできなかった。新型コロナウイルスの感染拡大によって「新しい生活様式」というものが提唱されたが、これから先も私たちの生活は、以前のものとは変わらざるを得ないのだろう。私が学校生活で最も残念に思っていること。それは、1年生の皆さんが坂出高校の校歌を歌う機会が一度もなかったことである。

  【次に、本校の校歌についての話をしましたが、著作権法に触れる可能性があるかもしれないので、割愛します。】

 さて、学年の終わりに当たってもう一点話をしたい。私が講話で話すことは、自分の中では一貫性がある。皆さんは気付いていないだろうが、それは「坂高生よ、もっと頑張りなさい」ということと、「人間というのは最終的にはその中身が大切である」ということ。私の話はこの二つの点に集約されていると言ってもよい。今日言いたいのは「坂高生よ、もっと頑張りなさい」の方である。 本校では、年に2回学習時間調査が行われている。2月の職員会議で今年度第2回目の結果報告があった。皆さんの学習時間の少なさと、スマホ・パソコンの使用時間の多さに驚いたと言うか、正直なところ呆れた。時間というものがいかに早く過ぎ去るかは、これまでの生活の中で分かっているはずである。高校時代というのは、自分の将来に直結する非常に重要な時期である。普通科高校に進学しておきながら、その時間を勉強せずに過ごすことの愚かさが分からないのか。坂高生ほどの皆さんが、それを理解しないでどうするのか。

 現在の世の中はさまざまな面で「二極化」が進んでいると言われる。勉強で言えば「すごく勉強するグループ」と「全く勉強しないグループ」である。なぜ、私から見れば「学業を放棄している」としか見えない諸君がこれほどまでに多いのか。一言で言えば「怠慢」であると思う。

 私は、人間というのはそれぞれに果たすべき役割があると思う。世の中の人の一人ひとりがその役割を果たすことによって、世の中が成り立っていると思う。では、坂高生に期待されている世の中での役割とは何か。私は、坂高生の皆さんの多くは、将来、看護師とか学校の先生、また県庁や市役所、もちろん一般企業でも構わないが「人の世話をする」というのが役割ではないかと考えている。皆さんの進路もそういった方面を考えている人が多いはずである。そこまで考えが及んでいない人もいると思うが、例えば学校の先生。これは児童や生徒の「世話をする」のがその役割である。少なくとも高校入試の面接では、将来は「公務員・看護師・教員になりたい」という答えの人が多かった。今はどう考えているのか。「日々漫然とスマホをいじりながら宿題をやりかねている」という程度の日常生活を送っている者が、将来人の世話をするような立場になれるのか。このことについては、一人ひとりがこの1年間の自らの生活を真っ直ぐに見つめなおし、春休みから生活の見直しを行ってほしい。進路指導主事の多田先生の決め台詞だが「明日からやろうは、馬鹿野郎」である。

 最後に、皆さんの先輩の進路状況について話しておく。国公立大学の前期日程の合格発表が終わった段階で、合格が判明しているのは現役・浪人合わせて93名である。まだ中期・後期の発表がなされていないが、昨年並みにはなるのではないかと期待している。国公立大学合格40%台。こういう学校を維持していかなくてはならない。それが坂高の役割の一つであると考えている。 明日から2週間以上もの春休み(学年末・学年始休業)に入る。この間は、先生方は皆さんに関係する帳簿を整理したり、異動があったり、新学年の準備をしたりと大変忙しい。学校を休業とするのはそのためであり、皆さんを休ませるためではない。自覚ある行動を望む。





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Last-modified: 2021-03-19 (金) 16:16:28