校長室より

第72回文化祭の開幕に寄せて

2022年9月10日 07時30分

(文化祭プログラムより)

いよいよ、今年も高松高校文化祭が開幕しました。今年のテーマは『Freely』ということで、コロナ禍でも守り抜いてきた伝統、強敵に直面したときにも屈さなかった努力、後輩へ託したい思い、それらを踏まえて文化祭を作り上げる生徒諸君の決意を込めているのだそうです。

確かに、令和元年度末からのコロナ禍にあって、令和2年度の文化祭は中止とした学校も少なくなかったなか、本校は生徒諸君の熱い希望を当時の校長先生や先生方が酌まれ、非公開の一日ながら敢行されたことで、伝統は途絶えることなく守り抜かれました。また昨年度も、突然の夏休み期間延長に翻弄されながらも、時期を遅らせ非公開の一日開催とすることで、授業や模試との折り合いをつけつつ文化祭は開催できました。文化祭委員会や各クラス・校友会の生徒諸君が、急な変更や前日の悪天候という強敵に相当な努力を払って取り組み、見事に克服してくれたことを覚えています。

そしてコロナ禍三年目の今年。保護者一名に限らせていただく制限つきながら三年ぶりにお客様をお迎えして、一日半開催の文化祭となります。このプログラムの冊子を従前に近い形で作成することも含めて、いつ収束するかわからないコロナと文化祭が共存していくためには、どのような形が適切なのかを模索する、そんな第一歩を踏み出す実にチャレンジングな文化祭となっています。ちなみに、来年度の文化祭は本校創立130周年を記念した文化祭とする予定ですから、そこへの試金石にもなる感染対策の取り組みがあちこちにちりばめられています。

今年の文化祭が成功となるかどうかは、文化祭委員会の並々ならぬ努力やアイディアが重要なのはもちろんなのですが、生徒諸君全員の知恵、自制心、協調性などが高度に発揮されなければなりません。誰かが思い切り楽しむために誰かが地べたで這いずり回っているのではなく、生徒・教職員の全員が一丸となって今年の文化祭を注意深く慎重に運営し、そして全員が目一杯楽しみましょう。私も校長として、高高生の作り上げる高高文化祭らしい『Freely』な空間を楽しみにしています。