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川崎医科大学医学部研究室体験研修(2日目)

2025年8月7日 10時59分

川崎医科大学医学部研究室の2日目の内容を報告します。

1日目の様子はこちら

本日は前日に行ったPCR産物の電気泳動からスタートです。昨日行ったPCR がうまく行っているかこの実験でわかります。昨日作ったゲルにPCR産物を慎重に注ぎ、DNAに電圧をかけることでDNAが徐々に移動していきます。

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40分ほど電気泳動をしたゲルを染色し、紫外線を当てることでDNAの有無を確認しました。

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結果として今回はPCRがうまく行っておらずDNAの増幅が確認できませんでした。ただ、分子生物学の実験では、このように最後まで結果がわからないことも多々あるため、切り替えつつ後の研修を進めていきました。

午後からは、西松先生が事前に用意してくださっていた実験データとオオサンショウウオのDNA配列のデータを比較しながら、実験結果の読み取りを行いました。適宜、西松先生の助言を得ながら、各サンプルDNAがオオサンショウウオなのかチュウゴクサンショウウオなのか、それとも交雑種なのか判断することができました。

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実験結果の読み取りのあとには、交雑で生まれたオオサンショウウオは保護すべきかどうか、さらにオオサンショウウオの遺伝的な特徴について考察をしました。高度な内容に生徒たちは頭を抱えつつも一生懸命自分なりのアイデアを考え、西松先生にそれぞれの考えを報告しました。それぞれの考えについて西松先生はコメントをくださり、各生徒は考えをさらに深めることができました。

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研修の最後に、西松先生から「アキレスと亀」のお話があり、「大学がゴールではない。医療系を目指す皆さんは大学入学後には国家試験もあるが、これもゴールではない。もっと先を見据えて、これからの高校生活を始め日々頑張っていってほしい。」と熱いメッセージをいただきました。

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帰り道に参加した生徒が「楽しかった」、「また研修に来たい」と言っており、この研修が生徒たちにとって大いに学びのあるものであったと確認できました。

さらに、研修の中では、今回扱った実験技術について1日目の夜に自ら学び、理解してから2日目の研修に臨む様子も見られ、主体的に学ぶ姿勢を見ることができました。

今回の学びを活かして、各生徒たちがこれから行う課題研究を頑張ってもらえたら幸いです。

最後になりますが、ご多用の中にもかかわらずこのような貴重な機会を作っていただいた西松先生、本当にありがとうございました。