240301 「坂出学」先輩講演会(1年団)
2024年3月1日 17時00分※本投稿は1年団・2年団共通のものとなっています。
本日7限目は、1・2年生合同で第1体育館において、
総合的な探究の時間「坂出学」の先輩講演会が行われました。
講師は金刀比羅宮の表参道69段目にある五人百姓 池商店の池龍太郎さん。
テーマは「今を動かすのは今を生きる人だけ」
さわやかなあいさつから始まり、池さんは次のことについてお話をしてくださいました。
まずは、金刀比羅宮の境内で商売を許された5軒のお店
五人百姓の由来について。※池商店のサイトにて紹介されています。
金刀比羅宮の石段の参道で生まれ育った彼は、自分の町に課題を感じながら育ちました。
小中学生水泳で身体を鍛え、四国チャンピオンに上り詰めた池さんは、
坂出高校入学後、弓道部に所属し、主将としてチームをまとめ、インターハイでも
大活躍し、大学入学後も体育会弓道部で1年生ながらも部の改革に取り組んで、
学生選手権でも大きな功績を残されました。
言葉で表すと簡単に感じられるかもしれませんが、年齢順の縦社会である
体育会系、武道系の部活動でのそれは容易なものではありませんでした。
そして、ついに訪れる就職活動の時期…
池さんは地域に貢献する仕事をしたいと、銀行員をはじめ、もっと地域に根差す
ということで町役場へと転職をします。
ここでも大切なキーワードを伝えてくれました。「就職はゴールではない!」
そして池さんは仕事に邁進しているときにコロナ禍が始まりました…
スペイン風邪以来の無人の金刀比羅宮の石段…
休業を余儀なくされ、収入が得られない中、閉じるお店も…
自分はどうするべきか迷いが生じる中、
さらに追い打ちをかけるように親友の訃報が届きました…
そしてなかまでお墓参りに行った時の親友のお父さんのおっしゃった言葉…
「みんな、いつかやろうと思っていることはあるかい?」
「いつかやりたいと思っていることはあるかい?」
「やれるうちにやりなさい。明日はできないかもしれない。」
「あいつはできなかった。」
池さん一家はこの厳しい状況なのに、いや、この厳しい状況だからこそ、
池さんが町役場の職員から、池商店の後継ぎとして転身し、お店の全面改装を始めました。
それだけでなく、今まで名前の存在しか知られていなかった五人百姓と
加美代飴の歴史を知ってもらうことをを決意しました。
周りのお店もその熱意に感化され、自分たちでできるところから店舗の改装を
始めたお店も増えてきて、現在ではかつての活気も取り戻しています。
池さんの行動はそこでは止まりません。
地域の根幹をなす「行政」、「民間」に加え、琴平町ならではの「金刀比羅宮」で
町の歯車が動こうとしています。
小さな想いから生まれた行動が町を動かすこともできる…
ローカルこそ、発展の可能性がある…
そのためには今までの定石を覆す新たな発想が必要で、
頭のネジをひたすら緩(ゆる)めることも大切だと言われました。
その方法は「本を読む」、「自分が外に出て世界を知る」、「関わる人から刺激をもらう」
言われてみればその通りと思うのですが、なかなか煮詰まってくるとそれも難しいことです。
しめくくりの言葉として、今回の表題
「今を動かせるのは 今を生きる人だけ」
そして…
とても心に響く言葉をいただきました。
そして、質疑応答の時間。多くの生徒たちが積極的に挙手をして、
いろいろな質問をしました。
池さんはその一つ一つに丁寧に応えてくれました。
最後は生徒会長からのお礼の言葉。
そして、1・2年生と直接お世話になった弓道部3年生の有志で集合写真を撮りました。
名残惜しいところですが、お時間となりましたので、生徒たちの盛大な拍手に包まれて
池さんはご退出されました。
今回はお忙しい中、貴重な講演をしてくださり、ありがとうございました。