H30~R04の校長室から

令和2年度1学期始業式辞(4月6日(月))

2022年3月21日 09時20分

 まずは、今日、皆さんと再会できたことを、大変嬉しく思っている。新型コロナウィルスの感染拡大を防止するという観点から、3月2日以降ずっと皆さんには自宅待機をお願いし、春休みに入ってからさえも、部活動も禁止が継続された中にあって、ずいぶんと心細い日々を送ってきた人が多いのではないかと心配していた。

 皆さんが実際にどのような生活を送って来たかは分からないが、旧1年団と旧2年団から3月25日の教科書販売の前に、それぞれの学年主任の先生が送信したメールには、いいことが書かれてあったと思う。

 皆さんの携帯電話に直接送られたわけではないので、もしかすると家族の方から聞いていない人もいるかもしれない。こういう内容が書かれてあった。

お子さまに対して
 「今回の休業は、誰も過去に経験がなく、学習活動、部活動禁止、各種大会中止など多くの混乱も招いています。しかし、こんな時こそ、今、何ができるのかを考える機会ではないでしょうか。(入学してからの1年間を振り返る)、学習内容を復習する、苦手科目を集中的に復習する、進路について考える・調べる、読書するなど、できることをやり、自分を成長させる機会にしてはどうでしょうか。ぜひ、お子さまに伝えていただきたいと考えています。」

 今回のような非常事態は、だれも経験したことがないというのは事実である。私も、これまで経験したことはない。世の中の多くの人も同じだと思う。こういう事態が起こった時、すなわちピンチに陥った時、それをチャンスに変えることができるかどうかということが、人間の成長にとっては非常に大きな、まさに自分が試される時ではないかと思う。そういったことが、先に紹介したメールには書かれてあった。

 さて、この新型ウィルスの感染拡大が完全に終息するのがいつになるのか。今のところでは誰にもわからない。オリンピック・パラリンピックも1年程度の延期ということではあるが、果たしてそれで本当に1年後に開催できるかというと、実際にはどこにもその保証はない。何となく、「そこまでには何とかなっているのではないか。」という漠然とした呑気さからこのような決定がなされたように私には感じられる。

 学校行事についても、まさかこのような事態になると想定することなく、昨年末あたりから年間計画を策定してきた。事態の急変に伴い、予定変更がたくさん起こるかもしれない。感染拡大が絶対に起こることがないようにするという観点から、皆さん一人ひとり、そして周囲の人たちの健康を守るという観点からそれは仕方がない、いやむしろ当然のこのことと理解してほしい。

 今決定している行事予定の変更を伝えておく。先生方や保護者の方とも協議しての結果である。まず、①4月15日から予定していた音楽科新2・3年生の海外交流演奏旅行は、事態終息が見えるまでの間、無期限の延期とした。②4月下旬に予定していた遠足は、当面の間延期とした。これら2件はいずれもキャンセル料がかかってくることもあっての判断であった。さらには、体育祭や文化祭など、皆さんが楽しみにしている行事についても、見直す必要が生じることが考えられる。

 県総体、それに続く四国選手権については、今のところ特段の連絡はない。繰り返しになるが、今回の事態はおそらく歴史上に名を残すことになるだろう。皆さんが残念に思う気持ちは察して余りがあるが、「みんなが元気で、かつ感染を広げない」ということを至上命題にした対応が求められているということを十分に理解してほしい。

 いずれにしても、今日皆さんの元気な顔を見られたことは、私だけでなくすべての先生方にとって大変うれしいことなのだが、同時に、このあとで保健主事の橋本先生がお話しされることを徹底して守ってほしい。一人でも感染者が出たら、即、再び臨時休業となることは確実である

 新年度初めから大変緊張を強いる話をしたが、時節柄ご容赦願いたい。

 さて、令和2年度が始まる。明日の入学式では251名の新入生を迎え、坂出高校は生徒768名、補習科生4名、教職員68名、時間講師・SC等30名の総勢870人でスタートを切る。勉強の面でも部活動の面でも、皆さんのそれぞれの場所で、一生懸命に頑張ってほしい。先生方には皆さんをバックアップするようにお願いしている。

 特に皆さんには、「志望を高く掲げて努力する」ことを求めたい。健闘を期待している。