平成18年度 終業式 校長講話

君たちのこの一年は

撮影:写真部 終業式

 終業式にあたり、君たちのこの一年を総括する。基本的には真面目でさわやか、清潔感ある県下に誇れるすばらしい高校生だと思う。しかし、力を出し切るということについてはどうか?先日配布された1年団便りには「学習状況は不十分と言わざるを得ない」「潜在能力は高いが、学習習慣が確立されていないため、学んだことが実力として定着していない」とあった。

文武両道

 そこで、本校のモットーである文武両道を取り上げて考えてみたい。文と武を比べたとき、文より武の方が興味があるし、面白いのは当然だろう。また、日々、顧問の先生も熱心に指導してくれるし、うかうかしていると同僚にレギュラーを奪われる・・・などの理由から、部活には自ずから力が入る。それに比べ、文は、なかなか気が進まないと言うのが実態ではないのか?こわいのは、周囲の多くの人がそうした状況にあるとき、それが普通であると誤解することである。文は3年からで、それまでは武を中心にと考えていてはいけない。

 根性、集中力、礼儀作法、協調性、相手を気遣う心・・・が身に付くことなど、部活動の効果は計り知れない。しかし、そうした部活動の意義も、勉強あってのこと。何と言っても生徒の本分は文であり、文があってこその武である。

 確かに、君たちにとっては今が青春であり、今したいことを悔いることなくしたいと思う気持ちはわかる。しかし、今したいことと、すべきことを取り違えてはいけない。高校の3年間は君たちの一生を決める非常に大切な時である。

 今一度、自分の生活を振り返り返ってほしい。一日一回は「そんなことでいいのか?」と自分で自分に問いかけてみてほしい。決して、勉強ができないことを部活のせいにしてはいけない。

がんばっている県内の高校生を紹介しよう

 最後に、最近、目にした、がんばっている県内の高校生を紹介する。

 先日、県内のS高校で理科の研究発表会があった。同校は国の研究指定を受けて、理科の課題研究を積極的に進めている学校である。当日は2年生が研究成果をパネルに展示し、集まった先生方に説明していた。多くのグループが発表していたが、雷が上空に向かって落ちるスプライト現象について福井県の高校生と共同で研究しているグループがあったので、理論や観測方法、観察結果などを聞いた。一生懸命答えてくれ、結構詳しく研究しているようだったので、いつ調べるのか?と聞いたところ、自分はバスケットボールをしているで大変忙しい。8時頃自宅に帰って、食事と入浴のあと、しんどいけど勉強をし、12時以降の寝る前の30分くらいをかけて、スプライト現象についてインターネットで調べたり、資料を読んだりするとのことであった。そして、将来は自然科学の方面に進みたいと目を輝かせていた。

 もちろん、坂高生の君たちもがんばっている人はたくさんいる。しかし、県内、国内にたくさんいる、がんばっている高校生を紹介することで、君たちの意欲の向上に役立ててほしいと思う。

 そして、君たちの日々のすごし方を見てそれに習おうとする後輩たちがまもなく入学してくる。また、まもなく部室棟も完成し、一層、部活に取り組める状況になる。どうか、これからの春休み、そして、来るべき新学年、君たちの大きな飛躍を期待する。

校長 島田政輝
(2007.03.19)

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Last-modified: 2008-12-20 (土) 12:19:19