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平成21年度 入学式 校長式辞

高校生活の第一歩を力強く歩み出してください

 咲き誇る校庭の桜と、若葉の緑が映える絶好の季節となりました。本日ここにPTA会長大林建夫様の御臨席と保護者各位の御列席のもと、平成21年度入学式を晴れやかに挙行できますこと、私ども教職員一同、大きな喜びであります。心から御礼申し上げます。
 ただいま入学を許可した普通科240名、音楽科25名の皆さん、入学本当におめでとう。また、この日を待ち望み、子どもさんの成長を支えてこられた保護者の皆様、おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
 本校への入学を強く志願し、合格を一途に信じて勉学に励んできた皆さん。これまでの道のりは決して平坦なものではなかったと思います。しかし、それだけに、合格発表の日に自分の番号を見つけた時の感激は、これまでの人生で最高のものではなかったでしょうか。どうか、あの感激をいつまでも大切にするとともに、苦しく、厳しい競争を立派に勝ち抜いたという自信と誇りをしっかりもって、これからの高校生活の第一歩を力強く歩み出してください。

本校は

 さて、本校は、大正6年の開校以来、創立90年余を数え、これまで、国内外の様々な分野で活躍される多くのすばらしい人材を輩出してきた、大変伝統のある学校です。本校のシンボルともいえる白壁と松の緑に囲まれた潤い豊かな落ち着きあるキャンパスでは、生徒と教師が一丸となって勉強に部活動に、そして学校行事にと、日々活気あふれる教育活動を繰り広げております。こうした本校の一員として、皆さんをお迎えできますこと、教職員一同、心待ちにしていました。

これからの3年間は最も変化の激しい時期

 皆さんのこれからの3年間は、一生にうちで最も変化の激しい時期で、多くのことを初めて経験する時でもあります。成功もあり、失敗もあるでしょう。喜びや感激がある反面、悩みや苦しみも経験するでしょう。また、皆さんへの期待が大きいだけに、先生方の要求から逃げ出したくなるときもあるかもしれません。でも、その時は、将来の飛躍のための試練であると考えて、若さでそれにしっかり応えてください。

「高邁自主」の精神

 ここで、高校生活を送るに当たり、皆さんに、2つほどお願いがあります。
 一つ目は、学業への取り組みについてです。本校には校訓ともいうべき「高邁自主」という言葉があります。これは、「高邁」な、つまり高い志をしっかり掲げ、自主・自立の精神に基づき、その実現に向け、まい進するという意味です。
 高校生にとって、学業に専念し、自己を伸ばすことは、自分の夢を実現する上で、何よりも大切なことです。人間は、もって生まれた能力に大差はないものの、現実には成長とともに次第に差が広がっていきます。これは、物事への取組姿勢の違いによるところが極めて大であり、高校の3年間でもまったく同じです。高校は勉強の内容も難易度も、そして、求められる学習量も中学校に比べ一段と高度になります。また、本校の目指す文武両道の実現のためには、家庭での時間の管理や授業での集中力が特に重要となってきます。これは決して容易なものではありません。ともすると「少しくらいは」とか、「今日だけは」とかいった都合のよい理由をつけて、易きに流れようとしたり、「勉強に専念できないのは○○のせい」と責任転嫁をしようとする気持ちが生じるかもしれません。しかし、人は「したくても、我慢しなければならないこと」もあれば「したくなくても、しなければならないこと」もあるのです。どうか、自分を厳しく律する気持と、謙虚に反省する心をしっかりもって、大いに自分を高めて下さい。

すべての生徒の人格や人権が尊重される場となることを

 二つ目は、学校生活についてです。充実した毎日を送るためには、級友たちとの良好な人間関係が何にも増して重要です。学校では多くの級友たちと生活を共にしますが、その中には当然、性格や考え方の異なる人がたくさんいます。そして、時には、ちょっとした誤解から、相手を避けたり、拒否したり、あるいは、攻撃しようとする気持ちになる場合があるかもしれません。しかし、本来、進んで人を傷つけたり、嫌がるようなことをしようとする人はいません。そうした状況が生じるのは、タイプの異なる人を避けたり拒否したり、自分の主張を無理に押し付けようとする狭さや頑なさ、そして、自分の言葉や行動が周囲にどのように受け取られているかを知ろうとしない無関心な態度にあるのではないでしょうか。論語に「己の欲せざるところ、人に施すことなかれ」という言葉があります。人にされていやなことを、人にしてはいけないと言う意味ですが、本日入学した265名の皆さんには、それだけの数の個性と人格があります。どうか、自分だけの物差しで判断するのではなく、相手の立場に立って考えることや、人の意見に素直に耳を傾ける謙虚な姿勢を大切にしてください。君たち一人一人がそうした心がけを持つことで、学校という生活の場が、すべての生徒の人格や人権が尊重される潤い豊かな場となることを強く願っております。

保護者の皆様

 終わりにあたり、保護者の皆様、今後、学校との連携の中で、温かい愛情の中にも厳しい躾をしていただくことが、必ず、学力や人間性の向上につながります。私ども教職員一同、お預かりしました子どもさんの教育に、全力で、責任を持って当たってまいる所存ですので、何卒、よろしくご協力をお願いします。
 最後に、新入生の皆さんの高校生活が充実した、すばらしいものとなりますよう、心からお祈り申し上げ式辞といたします。

平成21年4月7日 

香川県立坂出高等学校 校長  島田政輝

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Last-modified: 2009-05-01 (金) 13:25:44