260108 3学期始業式(校長室から)
2026年1月8日 12時00分3学期始業式 式辞
R8.1.8
皆さん、新年あけましておめでとうございます。令和8年、2026年がスタートしました。この冬休み、皆さんはどのように過ごされたでしょうか。友だちと楽しく過ごしたという人、ご家族と旅行に出かけたという人、あるいは遠く離れた親戚の方と久しぶりに会ったという人もいるかもしれません。3年生の皆さんのなかには、受験勉強をしながら年を越したという人もいると思います。今こうして元気に、皆さんと新学期を迎えることができて、本当にうれしく思います。私自身は、この冬休みは、たまっていた仕事をしたり、家の掃除をしたりと、比較的のんびりと過ごしました。
さて、今日は、新しい年を迎え、新学期始業式ということで、皆さんにぜひ身につけてほしい3つの力「共感力」「実行力」「突破力」について話をしたいと思います。
昨今、新聞やテレビ、書籍などを見ていると、「~力」「~する力」という言葉をよく目にします。本校の教育方針にある重点目標も、9つの力から成り立っており、皆さんに身につけてほしい力となっています。当然ながら、皆さんは知っていると思いますが、ここで改めて提示しますと、「確かな基礎学力とそれを活用する力」「他者の意見を聴き、自己の意見を論理的に伝えるコミュニケーション能力」「柔軟な思考力と判断力」「知的好奇心をもって、積極的に物事に挑戦する力」「リーダーの自覚を持って他者を先導する力」「基本的な生活習慣と自らを律する力」「礼儀・マナーを守り、他者を思いやることのできる力」「困難に立ち向かい粘り強く取り組む力」「他者と協働して物事を成し遂げる力」という9つの力になります。確かに、すべての力をすぐに身につけるというのは難しいと思いますが、どれも身につけてほしい大切な力ばかりで、軽重をつけることはできません。日々の学校生活のあらゆる場面で、少しずつでも意識をしながら取り組んでいってほしいと思います。
そして、皆さんも知ってのとおり、この9つの力は毎年実施している学校自己評価アンケートの指標にもなっています。先日実施したアンケート結果はまだ出ていませんが、ここ数年の結果を見ると、このなかで「他者を思いやることのできる力」や「他者と協働して物事を成し遂げる力」などは、生徒、先生方ともに比較的高い評価が出ており、皆さんの強み、坂高の特色・魅力の一つと言っていいでしょう。その一方で、少し低い評価として出ていたのが「知的好奇心をもって、積極的に物事に挑戦する力」「リーダーの自覚を持って他者を先導する力」「困難に立ち向かい粘り強く取り組む力」などでした。皆さんにとっての弱み、言い換えれば、坂高の弱点と言ってもいいと思います。つまり、坂高生の特徴をひと言で言うなら、友だちと円滑にコミュニケーションを図り、思いやりを持って、いっしょに仲良く学校生活を送ることはできていますが、主体的・積極的に、自ら率先して、勉強や部活動、学校行事に取り組むという姿勢は少し弱いということかもしれません。もちろん、これはアンケートの結果から全体的・俯瞰的に捉えた特徴ですから、個人レベルでは「いやそうは思わない」「自分には当てはまらない」という人もいると思います。ただ、坂高生の一面であるということは、事実として受け止めるべきだと思います。
2学期の終業式で、私は皆さんに、まずは「思いやり」の気持ちを一番大切にしてほしいという話をしましたが、まさに坂高生は思いやりや優しい心を持っている人が多いと言えます。言い換えれば、皆さんは「共感力」を持っているということでしょう。ただ、主体的・積極的に物事に挑戦し、リーダーとして他者を先導し、粘り強く困難に立ち向かっていく「実行力」や「突破力」は、もう少し鍛えて行かなければならないということです。例えば、授業のときはどうでしょうか。分からないところや疑問点があると、先生方をつかまえて離さず、納得するまで何度も質問をしているでしょうか。あるいはまた、先生方から配付されたプリントを丁寧に仕上げ、黒板あるいはホワイトボードに書かれたものを、ただノートにきれいに写すだけで終わっていないでしょうか。自分のものとして、きちんと咀嚼できているでしょうか。部活動では自分たちで練習メニューを組んで実践しているでしょうか。体育祭や文化祭などの学校行事ではどうでしょうか。生徒会役員など一部の人たちだけに任せて、受身の姿勢で何となく参加をしているというふうになっていないでしょうか。ある意味、もっと貪欲に、果敢に、知的好奇心を喚起し、私たちに向かって来ているでしょうか。もちろん、なかには頑張りすぎてしんどくなるという人もいるでしょう。そんなときは少し立ち止まってエネルギーがたまってきたら、また挑戦していってほしいと思います。
そして、これは皆さんに限って課せられた問題ではありません。校長である私にとっても課題であり、皆さんの周りにいる先生方にとっても課題であります。坂高生、及び先生方全員で、まさに「チーム坂高」として取り組むべき課題です。私は、私たち教師の務めは、皆さんを偏差値の高い大学に入れることや、部活動で良い成績を残すことだけではないと思っています。それはあくまでも過程に過ぎません。私たち教師の本来の務めは、授業や部活動はもちろんのこと、学校生活のあらゆる場面をとおして、皆さんが思いやりを持って、互いを尊重し合い、何事にも主体的・積極的に取り組み、将来、自立した、たくましい人間として社会に出て行けるよう、皆さんに「共感力」、「実行力」、そして「突破力」を育てることにあると信じています。そして、10年後、20年後に、皆さんが社会に出て活躍するなかで、ふと高校生活を振り返り、あのとき一生懸命頑張った自分が今の自分を支えていると感じたとき、私たちの教師としての務めは終わるのだと思います。
新しい年の初めにあたり、ぜひ「弱み」を「強み」に変え、「強み」はさらに伸ばして行くよう、坂高生として決意も新たに、これからも頑張ってほしいと思います。それでは、皆さんにとって、すばらしい年になることを心から願って、3学期の始業式式辞といたします。

