【ものづくり技術部(自動車)】第22回全日本高等学校ゼロハンカー大会 24分耐久レース 参加報告
2025年1月7日 10時47分2024年12月21日(土)・22日(日)
岡山県浅口市寄島町「三ツ山スポーツ公園・新多目的広場」にて開催今年度大会の様子
参加車両 3台 サカコウ ラッキースター ドライバー M3荒井君
サカコウ ファイヤーブレード ドライバー M1森 君
坂工 ZK‐Ⅱ モビーテック ドライバー E1川江君
参加台数 72台
1次予選 タイムアタック
サカコウ ラッキースター 5位
サカコウ ファイヤーブレード 18位
坂工 ZK‐Ⅱ モビーテック 52位
2次予選 5台中2位までが予選通過
サカコウ ラッキースター 1位通過
サカコウ ファイヤーブレード 2位通過
坂工 ZK‐Ⅱ モビーテック 4位(敗者復活戦で敗退)
3次予選 4台中1位のみが予選通過
サカコウ ラッキースター 1位通過
サカコウ ファイヤーブレード 2位(決勝進出ならず)
決勝24分耐久レース 10台のみが参加
サカコウ ラッキースター 4位入賞 (2年連続入賞)
三つの思い
「自分たちの力だけでマシンを製作してみたい」
夜の学校で周りを気遣いながら初めて走らせた車両。それはキャプテンが自ら設計し、後輩たちを指揮して製作したマシン。作ってはやり直し、やり直しては壊れ、やっと出来上がったのは11月半ばであった。静かに走り出したそのマシンに感動し涙があふれた。自分たちが作り上げたマシンが走る姿に。しかし、喜びもつかの間、広場で走らせてみると故障が続出。大会数日前まで改良は続いた。十分なドライビング練習もできないまま臨んだ大会は納得いくものにはならなかった。しかし、やったものしかわからない学びが後輩たちにも受け継がれ自分自身にも糧となるであろう。
「先輩の思いを自分たちの力で実らせたい」
ゴール直後、壊れたヘッドホンに雄叫びが届く、昨年度決勝に残りながらも悔しい思いをした先輩からのマシンを受け継ぎ、なんとしても今年度は実力を発揮させたかった。大きなプレッシャーの中、彼はそれをやってのけた。1か月前の練習では好調だったマシンのセッティングが崩れ始めた。1週間前の最終チェックでは、フレームの何か所にも亀裂が入っていた。すべての不安に対処したはずだったがレースでは何が起こるかわからない。予選から順調に勝ち上がっていくたびにプレッシャーは大きくなる。24分の決勝はピットクルーも祈るような思いでレースを見つめる。12分のピットストップ後、無線機が途中で機能しなくなり、こちらの声はドライバーには聞こえない。「どうかマシンよ壊れないでくれ」ピットからの祈りが今回は神様に届いた。ドライバーを迎えに行くクルーたちも喜びを爆発させた。
「坂出工業でゼロハンカーに取り組むために海を渡った」
先輩に追いつけない。初めてのドライビングで操ることの難しさとそれを身に着けることの楽しさに目覚めた。中学時代に見た坂出工業のマシンで自分も大会に出場したい。その思いは実現した。眠っていたマシンを大幅に改良軽量化し、美しいシルエットに仕上げた。1年生ばかりのチームが一つになった。ドライバーからの情報で、的確な整備と改良を続けてきたマシンはチームの夢を乗せて初めての大会に挑んだ。しかし、3次予選、優勝候補のマシンに追いつくことはできなかった。決勝に残ることがいかに難しいことか、「マシンの戦闘力をもっと上げてこい」と教えられた大会となった。