250718 1学期終業式(校長室から)
2025年12月26日 10時38分1学期 終業式式辞
07.07.18
おはようございます。
毎日大変暑い日が続いていますが、皆さん、体調は大丈夫でしょうか。熱中症などには十分気をつけて、こまめな水分補給をし、無理をしないようにしてください。
先日は、高校野球の県大会が行われ、私も応援にかけつけました。結果は、健闘むなしく惜敗しましたが、グラウンドで力の限りプレーする部員の皆さんはもちろんのこと、声をからして一生懸命に応援する皆さんや先生方の姿を見て、私は勝ち負け以上にすばらしい感動をもらえました。皆さん、本当にお疲れさまでした。
これまで何度も言ってきましたが、「全力に悔いなし」です。全力を出しきると、おのずと悔いの残らない結果になると思います。ぜひ、これから全国大会や県大会、コンクールにのぞむ皆さん、勝負はもちろん大事ですが、悔いの残らない、すばらしい大会にしてください。心から応援しています。
また、一週間後には「全国高校総合文化祭」が、平成3年以来、実に34年ぶりに香川県で開催されます。県内各地でいろいろな催しが予定されており、全国からたくさんの高校生たちがやってきます。これまで1年以上にわたって準備や練習を重ねてきた皆さん、温かいおもてなしをお願いします。そして「うどん県、それだけじゃない香川県」の魅力を、全国に発信してください。
さて、1学期も今日で終わり、夏休みを迎えるにあたって、少し皆さんにお話をさせてもらいます。
まず、1年生の皆さん、入学してからこれまでを振り返ってどうでしょうか。 合格発表のときのあの感激を忘れることなく、入学したときのモチベーションで日々取り組めているでしょうか。ノートやワークに書き込まれた文字は、4月当初と比べて乱雑になっていないでしょうか。ノートにすき間は増えていないでしょうか。入学して約4ヶ月。思うように高校生活を送れていないと感じる人は、この機会に心身ともにリフレッシュして、2学期以降、波に乗っていけるよう、この夏休みに弱点を克服してください。夏休みは、リスタートを切る絶好の機会です。
次に、2年生の皆さん、皆さんには勉強だけでなく、いろいろなことに挑戦してもらいたいと思います。部活動、文化祭、ボランティア活動など、学校の中心となってみんなを引っ張っていってください。あわせて、進路を見据え、自分の将来像を具体的にイメージしてください。例えば、オープンキャンパスなどに参加し、志望校へのモチベーションを上げるのもいいでしょう。
そして、3年生の皆さん、受験に向けて気持ちばかり焦って思うようにはかどらず、自信を失うこともあるかもしれません。ただ、模試の判定などに左右され、不必要に焦るのではなく、「絶対に合格する」という強い気概を持ち、まさに「高邁自主」の精神で突き進んでください。私たちも全力で応援します。
考えてみると、夏休みというのは、いつもの学校生活を離れて、さまざまな体験をしたり、自由な時間が取れたりできる期間です。自由な時間というのは、縛られることなく、皆さんが自主的に使える時間とも言えます。何をするか、どう過ごすかを自分自身で考えられる時間です。
先日、新聞を読んでいると、ふとある記事に目がとまりました。それは、「AIを使う誘惑」というものでした。あるグループに小論文を書かせたとき、AIを使って書いた人たちと、自分の頭だけを使って書いた人たちを比較すると、AIを使って書かれた文章が画一的なのに対し、自分の頭を頼りに書いた人たちの作品には、より多様な主張や視点が含まれていたそうです。
また、自分の頭で書いた人たちのほとんどは、自分の作品を自分のものだと 思っていたのに対し、AIを使った人たちは、内容がほとんど頭に入っておらず、作品が完全に自身のものだと思う意識を持つ割合が低かったということです。
要するに、努力すればするほど得られるものも大きくなり、効率を求めれば 求めるほど思考は浅くなるということです。この研究はサンプル数が少なく、まだ査読を受けていないので、注意は必要ですが、ある意味、真実が含まれているような気がします。
もちろん、AIは生活のあらゆる面をより良いものにする可能性に満ちています。実際、未知の領域を開拓しようとするとき、AIを活用することで新しい視点が得られ、より深い思考へとつながっていくことがあります。そのような利点を考えると、AIが今後なくなることはないでしょう。
しかし、一方で、AIには誘惑もあります。つまり、努力なしに優れた成果が得られるという幻想です。私たちに、努力せずに上手に考えることができるという錯覚を与えます。効率的な学習は大切ですが、効率性を求めるあまり、深く考えずに安易に成果を出そうとしていないでしょうか。
明日から長い夏休みが始まります。日ごろに比べて、自分で考え、取り組める時間がたくさんあります。ぜひ、自分自身の課題と真剣に向き合い、真剣に考え、知的能力を鍛えてください。皆さんの可能性を、他のものに委ねてはいけません。 皆さんの可能性を切り拓くのは、皆さん自身です。
9月1日、またこの場所で、一段とたくましくなった皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

