おススメ本の部屋へようこそ!

平成29年度より、おススメ本の部屋を開設しました。図書委員と図書部員と司書が、おススメする本を紹介しています。
校内の各所にも掲示していますので、興味や関心を持った人は、気軽に図書館に来て読んでみてください。貸し出し中なら予約も可能です!

おススメ本Ⅰ

「リエゾン」ヨンチャン著

2023年10月11日 09時22分

 児童精神科を舞台に、心の病を抱える子供たちと向き合い解決策を見出していく漫画です。 2023 年 1 月にテレビ朝日系列でドラマ化されました。 リエゾンとは、フランス語で、連携、つなぐ、を意味します。
 本校福祉科の先生も大絶賛のこの漫画、ぜひ読んでみてください。現在13巻まで刊行。どの巻から読んでも意味が分かるようにできています。

おススメ本Ⅱ

『蛍と月の真ん中で』川邉徹

2022年7月13日 10時51分

感動:★★★☆☆ おもしろい:★★★★★

 父親が死んで東京の大学へ進学し写真を学びはじめる匠海。しかし、ある出来事をきっかけに一年間大学を休学することに決めます。そんな匠海が向かったのは、亡き父がかつて写真を撮影した長野県辰野市でした。そこで知り合った人たちは、とても優しくておもしろい人たちばかりで、読んでいて飽きません。
 また、その人たちと触れ合っていくなかで、成長していく匠海の姿はかっこよくて、とてもあたたかいお話です。

おススメ本Ⅲ

『社会を変えた50人の女性アーティストたち』 レイチェル・イグノトフスキー

2022年1月12日 12時41分

勇気をくれる:★★★★★ 興味:★★★★

この本は、絵や写真、建築、デザインといった芸術の分野で活躍し、世界中に美しさと生き方を表現した女性アーティストたちが紹介されています。
 私が女性アーティストの中で特に印象に残ったのは、リー・ミラーという写真家の女性です。彼女は初め、ニューヨークでモデルとして活躍していました。そして、第二次世界大戦が開戦した1939年、ロンドンに住んでいた彼女はドイツ軍の爆撃を目撃し、ヘルメットとカメラを手に取り、写真家となりました。
 この時代にも「女性だから」という理由でつける仕事にも制限があったと思いますが、それでも写真家として戦争を撮影し続けていたというところに勇気をもらえました。

おススメ本Ⅳ

「朝のあかり」石垣りん著

2023年10月11日 09時32分

 「詩人・石垣りん」ではなく今回はエッセイの総集編。「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」「表札」「空をかついで」などの作品は、中学校や高校の国語教科書でご覧になったことがあるかも。
 2004年、84 歳で亡くなる前に3冊のエッセイ集が刊行されましたが、その中から71篇を選んで収録されたのがこの本。
 長年、丸の内の日本興業銀行で働いてきた彼女。大組織のいちばん低い場所で働いてきた彼女だから書けた作品も数多い。なぜ詩を書くのか?という新聞記者の問いに、〈長いこと働いてきて、人の下で、言われたことしかしてこなくてね。でも、ある時点から自分のことばが欲しかったんじゃないかな。何にも言えないけれど、これを言うときにはどんな目に遭ってもいいって〉
 この本には、凛とした、明晰なことばとともに、個として生きる喜びと哀しみが刻まれています。

おススメ本Ⅴ

「月と散文」又吉直樹著

2023年10月11日 09時33分

 インパクトのある表紙と又吉さんらしいエッセイの数々。彼の感情をぶつけているのに、どことなく優しく包み込まれる感覚になり、それでいて笑えるほど面白い。「火花」で芥川賞を受賞しただけあって、彼の言葉を巧みに操る技術はさすがとしか言いようがない。難しい表現ではなく、誰にでも伝わる言葉なのに深く考えさせられる文章。どことなく心が休まる本です。
 著者は、オフィシャルコミュニティサイト「月と散文」を開設中。息を呑む美しさに一見の価値あり。又吉さんならではのオンラインコンテンツです。

おススメ本Ⅵ

「教室に並んだ背表紙」相沢沙呼著

2023年10月11日 09時35分

 学校図書館を舞台に、先生と学生たちの優しい物語です。
 学校で辛い気持ちを抱えている人には特に響くかも。本を通して勇気をもらったり自分を少しずつ好きになれたり…。窮屈な世界が少しずつ拓(ひら)けていきます。素敵な大人になれそうな予感。6人の少女たちを繊細に描く連作短編集。
 ミステリー作家だけあって、ラストのタネ明かしはさすが!