「こぐちさんと僕のビブリアファイト部」 峰守ひろかず
2017年6月14日 17時54分小説の朗読配信と執筆を趣味として隠し持つ高校生、前河響平。そんな彼が偶然出会った図書部員の卯城野こぐちと共に旧図書室の蔵書を守るため、書評対決ビブリアファイト(ビブリオバトル)を行う物語。実在する名作が登場し、本について知ることができる一冊です。
令和6年度香川県公立高等学校入学者 選抜合格者一覧 (自己推薦選抜合格者を除く )は、 こちら
3月 19日( 火 )10時~16時の間、掲載されます。
※アクセスしづらい状況が予想されますので、事前に上記リンク先のブックマーク(登録)をお願いします。
平成29年度より、おススメ本の部屋を開設しました。図書委員と図書部員と司書が、おススメする本を紹介しています。
校内の各所にも掲示していますので、興味や関心を持った人は、気軽に図書館に来て読んでみてください。貸し出し中なら予約も可能です!
小説の朗読配信と執筆を趣味として隠し持つ高校生、前河響平。そんな彼が偶然出会った図書部員の卯城野こぐちと共に旧図書室の蔵書を守るため、書評対決ビブリアファイト(ビブリオバトル)を行う物語。実在する名作が登場し、本について知ることができる一冊です。
高校2年生の伊織は、親友の和佳といっしょに交通事故に遭ってしまいます。病院で目が覚めると伊織の体は和佳と入れ替わり、和佳は「伊織」の体として亡くなってしまっていました。つまり、伊織は死んだけれども心が生きてて…んー、ややこしい…
混乱状態が続く中で伊織は「和佳」として生きることを決意しますが、入れ替わったことを見破る同級生が現れ、伊織が自分自身の考えを改めていくお話です。
[生きる]ことについて深く考えさせられ、全ての謎が明かされる最終章には衝撃を受けました。
親友の和佳のこと、他人から見た伊織自身のことなど色々なことと向き合いながら最後に下した決断、和佳に宛てたメッセージで感動しました。ぜひ一度読んでみてください。
★この本は図書館の文庫(9136 アマ)の棚にありますので、手に取ってみてくださいね。
高松市に生まれた菊池寛の伝記です。 郷土が生んだ文豪、菊池寛先生のことをよく知る人はどの程度でしょうか。芥川龍之介や直木三十五を親友に持ち、早逝した二人の名前を冠した文学賞を創設したのも菊池寛です。
日露戦争真っ最中のころ、香川県教育委員会は旧製糸場の地所と建物を購入し、高松市七番丁に図書館を開館させました。明治38年2月10日のことです。中学生の菊池寛は、父親に頼んで 5 銭をもらい、1 ヶ月間有効の入場券を 一番に買い、この図書館を利用しました。「こんまいころはトンボ釣りや百舌(もず)狩りなんぞやに熱中して、ずいぶんわんぱくな坊(ぼん)やったけんど、さすがは血やのう。藩政のころ、江戸へ出て漢詩の名手になったゆう菊池五山(ござん)翁の後裔(すえ)だけある」と街の人はうわさしたと言います。
伝記がこんなに面白いなんて!と思える本です。
「詩人・石垣りん」ではなく今回はエッセイの総集編。「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」「表札」「空をかついで」などの作品は、中学校や高校の国語教科書でご覧になったことがあるかも。
2004年、84 歳で亡くなる前に3冊のエッセイ集が刊行されましたが、その中から71篇を選んで収録されたのがこの本。
長年、丸の内の日本興業銀行で働いてきた彼女。大組織のいちばん低い場所で働いてきた彼女だから書けた作品も数多い。なぜ詩を書くのか?という新聞記者の問いに、〈長いこと働いてきて、人の下で、言われたことしかしてこなくてね。でも、ある時点から自分のことばが欲しかったんじゃないかな。何にも言えないけれど、これを言うときにはどんな目に遭ってもいいって〉
この本には、凛とした、明晰なことばとともに、個として生きる喜びと哀しみが刻まれています。
インパクトのある表紙と又吉さんらしいエッセイの数々。彼の感情をぶつけているのに、どことなく優しく包み込まれる感覚になり、それでいて笑えるほど面白い。「火花」で芥川賞を受賞しただけあって、彼の言葉を巧みに操る技術はさすがとしか言いようがない。難しい表現ではなく、誰にでも伝わる言葉なのに深く考えさせられる文章。どことなく心が休まる本です。
著者は、オフィシャルコミュニティサイト「月と散文」を開設中。息を呑む美しさに一見の価値あり。又吉さんならではのオンラインコンテンツです。
学校図書館を舞台に、先生と学生たちの優しい物語です。
学校で辛い気持ちを抱えている人には特に響くかも。本を通して勇気をもらったり自分を少しずつ好きになれたり…。窮屈な世界が少しずつ拓(ひら)けていきます。素敵な大人になれそうな予感。6人の少女たちを繊細に描く連作短編集。
ミステリー作家だけあって、ラストのタネ明かしはさすが!