おススメ本の部屋へようこそ!

平成29年度より、おススメ本の部屋を開設しました。図書委員と図書部員と司書が、おススメする本を紹介しています。
校内の各所にも掲示していますので、興味や関心を持った人は、気軽に図書館に来て読んでみてください。貸し出し中なら予約も可能です!

おススメ本Ⅰ

「リエゾン」ヨンチャン著

2023年10月11日 09時22分

 児童精神科を舞台に、心の病を抱える子供たちと向き合い解決策を見出していく漫画です。 2023 年 1 月にテレビ朝日系列でドラマ化されました。 リエゾンとは、フランス語で、連携、つなぐ、を意味します。
 本校福祉科の先生も大絶賛のこの漫画、ぜひ読んでみてください。現在13巻まで刊行。どの巻から読んでも意味が分かるようにできています。

おススメ本Ⅱ

『その終末に君はいない。』 天沢夏月

2023年2月27日 09時30分

 高校2年生の伊織は、親友の和佳といっしょに交通事故に遭ってしまいます。病院で目が覚めると伊織の体は和佳と入れ替わり、和佳は「伊織」の体として亡くなってしまっていました。つまり、伊織は死んだけれども心が生きてて…んー、ややこしい…
 混乱状態が続く中で伊織は「和佳」として生きることを決意しますが、入れ替わったことを見破る同級生が現れ、伊織が自分自身の考えを改めていくお話です。
 [生きる]ことについて深く考えさせられ、全ての謎が明かされる最終章には衝撃を受けました。
 親友の和佳のこと、他人から見た伊織自身のことなど色々なことと向き合いながら最後に下した決断、和佳に宛てたメッセージで感動しました。ぜひ一度読んでみてください。

★この本は図書館の文庫(9136 アマ)の棚にありますので、手に取ってみてくださいね。

おススメ本Ⅲ

『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』 森田碧

2022年10月18日 13時16分

感動度:★★★★★
胸キュン度:★★★☆☆

 この物語には、余命一年と宣告を受けた少年・早坂秋人と余命半年の少女・桜井春奈の儚く美しい「愛」が描かれています。
 秋人は死に対し不安を感じながらも「死にたい」と思う日々を送っていました。そんなとき出会った春奈は「死ぬのは怖くない」と言います。その姿に興味を持った秋人は先が短いからと諦めていた恋愛を最期にすることになります。病気と恋愛に対する二人の葛藤とその答えに涙が止まりません。
 あなたならどうするか、ぜひ読んで考えてみてください。

おススメ本Ⅳ

「朝のあかり」石垣りん著

2023年10月11日 09時32分

 「詩人・石垣りん」ではなく今回はエッセイの総集編。「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」「表札」「空をかついで」などの作品は、中学校や高校の国語教科書でご覧になったことがあるかも。
 2004年、84 歳で亡くなる前に3冊のエッセイ集が刊行されましたが、その中から71篇を選んで収録されたのがこの本。
 長年、丸の内の日本興業銀行で働いてきた彼女。大組織のいちばん低い場所で働いてきた彼女だから書けた作品も数多い。なぜ詩を書くのか?という新聞記者の問いに、〈長いこと働いてきて、人の下で、言われたことしかしてこなくてね。でも、ある時点から自分のことばが欲しかったんじゃないかな。何にも言えないけれど、これを言うときにはどんな目に遭ってもいいって〉
 この本には、凛とした、明晰なことばとともに、個として生きる喜びと哀しみが刻まれています。

おススメ本Ⅴ

「月と散文」又吉直樹著

2023年10月11日 09時33分

 インパクトのある表紙と又吉さんらしいエッセイの数々。彼の感情をぶつけているのに、どことなく優しく包み込まれる感覚になり、それでいて笑えるほど面白い。「火花」で芥川賞を受賞しただけあって、彼の言葉を巧みに操る技術はさすがとしか言いようがない。難しい表現ではなく、誰にでも伝わる言葉なのに深く考えさせられる文章。どことなく心が休まる本です。
 著者は、オフィシャルコミュニティサイト「月と散文」を開設中。息を呑む美しさに一見の価値あり。又吉さんならではのオンラインコンテンツです。

おススメ本Ⅵ

「教室に並んだ背表紙」相沢沙呼著

2023年10月11日 09時35分

 学校図書館を舞台に、先生と学生たちの優しい物語です。
 学校で辛い気持ちを抱えている人には特に響くかも。本を通して勇気をもらったり自分を少しずつ好きになれたり…。窮屈な世界が少しずつ拓(ひら)けていきます。素敵な大人になれそうな予感。6人の少女たちを繊細に描く連作短編集。
 ミステリー作家だけあって、ラストのタネ明かしはさすが!