校長からみなさまへ

校長からみなさまへ

2021年11月1日 13時00分

香川県立盲学校のWebサイト(ホームページ)をご覧いただき、ありがとうございます。

 

約2カ月ぶりの更新となります。9月13日から2学期が始まりました。最近では新型コロナの感染状況も落ち着いているため、感染予防を行いながら小学部遠足や理療科外来臨床実習の再開などの教育活動を行っています。

さて、視覚障害教育に関する理解・啓発のための視覚障害教育通信「eyeメール」を1026日に発行しました。私が書いた原稿の一部を掲載します。

すべての人に優しい社会

「ソーシャルディスタンス」「手指消毒の徹底」と言われても・・・。

コロナ禍において、視覚障害者にもコンビニやスーパーなどで戸惑いがあります。人との適切な距離間が分からない、消毒液がどこに設置されているのか分からないためです。そんなとき、私たちは困っている人に、自然と声をかけたり優しく手を差し伸べたりしているでしょうか。

視覚障害者が困って立ちどまっていたら「前に○歩進んでください」「○○行の電車(バス)がきましたよ」「信号が○○になりました」などと声をかけ、具体的な状況を説明し手を差し伸べてください。別れるときも「あと○○メートルほど歩いた先に○○がありますよ」と、周囲の様子を説明するなどの声かけをして離れてください。相手から「ありがとう」とお礼が返ってくると思います。障害者への優しい配慮とそれに対する心のこもったお礼は、すべての人に優しい社会の実現につながります。

本校は、本県唯一の視覚障害教育の特別支援学校として、乳幼児から成人までを対象に教育をしています。その専門性を活かして支援活動も行っており、

(略) 

本校は視覚障害教育の立場から、視覚障害者、延いてはすべての人に優しい社会の実現に向けて、その役割を果たしています。本校にいつでもご連絡ください。

私たちは、障害のある人もない人も互いに配慮しながら、すべての人に優しい社会を実現しなければなりません。そのためには、困っていることに敏感に気づき、相手の声を聴き、互いを理解し助け合うことが大切です。それがすべての人に優しい社会ではないでしょうか。

人の考えや想いはそれぞれ異なりますが、難しく構えることなく気軽に声をかけてみてはどうですか。コロナ禍だからこそ、より○○○が大切です。

(○○○→きずな(絆)、気づき、優しさ、ささえ(支え)など)

                        

                     令和3年11月1日          

                                                      香川県立盲学校長 吉田