Ⅲ類…ベーコンが出来るまで

食農科学科Ⅲ類【畜産利用部門】では農場でとれた畜産物を加工する勉強をします。

農場の養豚部門から出荷されたオリーブ豚はまず解体業者に出荷され、と畜・解体されます。

畜産加工部門では解体されたオリーブ豚を半丸の状態で買い戻し、脱骨してロースやひれ、バラ肉などに解体する実習を行います。

【講師の先生をお招きして、半丸の豚肉を各部位に切り分ける実習の様子】

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そして、冬場の1・2月に数回に分けて豚バラ肉を使ったベーコンの製造を行っています。

今回はベーコンの製造工程を紹介します。

【血抜き】(2/9)

今回は約50kgの豚肉を仕込みます。まずは豚肉の重量に対して1%の塩を肉の全体にまんべんなくすり込み、重石をして一晩おきます。

【漬け込み】(2/10~2/14)

浸透圧によって流れ出た血と、肉の表面にすり込んだ塩を洗い流したら、次はピックル液を作り樽に漬け込みます。この状態で冷蔵庫に入れて5日間じっくり漬け込みます。

【燻煙】(2/15~16)

加工室の燻煙室で24H以上燻煙します。

最初は桜の薪を燃やし、換気扇を回して庫内の温度が上がらないようにします。

強火で乾燥しながら、約9時間ほどの燻煙。そのあと火力を落とし、残った炭の上に水に湿らせた桜のチップを山盛りにして更に一晩燻煙します。

(ちなみに、この桜の薪やチップは運動場の桜の木を伐採したときのものです。)

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チップの隙間から細く煙が上がり、庫内の温度は低温で保たれます。

この状態で一晩燻煙して、翌朝、燻煙庫から取り出します。

燻煙庫内の温度が上がらないので、中まで火が通ることはありません。

だから農経産ベーコンの芯は生肉の状態です。

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【パッケージング】(2/16)

燻煙が終わったベーコンは300g~500gぐらいの大きさに切り分けて

パッケージングします。

 

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真空パックして、ラベルを貼ったら、農経の冬の味覚、スモーキーな薫り漂う「オリーブ豚のベーコン」の完成です!

完成したベーコンは、農経生に販売される他、畜産利用部門の製パン実習でベーコンパンの材料として利用されます。