8月1日〜3日にかけ、鹿児島県の「サンエールかごしま」で開催された
第47回全国高等学校総合文化祭弁論部門 第69回文部科学大臣旗全国高等学校弁論大会に
食農科学科3年生が出場しました。

(左:鹿児島中央駅からみた桜島) (中央:会場のサンエール鹿児島) (右:大会キャラクターのかごまる)
この鹿児島大会で、47都道府県を一巡する全国総文祭。
今年度の弁論大会には、過去最多数の75名の弁士が出場し、
全国の高校性が、家族や学校、社会問題などについて、自分の考えや主張を7分間に込めて熱く発表しました。

(左:発表の様子) (右:受付と発表順番抽選会の順番を決める抽選会)
本校の生徒は、「酪農を救う光」と題して、
現在の日本の酪農経営の実態と解決策について、熱く語りました。
生徒が発表するきっかけとなったのは、1年生で経験した養牛部門の実習です。
初めて学校の乳牛に接した時には、大きな瞳でじーっと見つめてくる体重が700kgもある牛にたじろきました。
しかし、世話をするうちに、綺麗好きで素直な牛に対し、愛情と感謝の気持ちがどんどん大きくなっていく中、
社会問題となっている牛乳の大量廃棄問題に衝撃をうけ、解決したい思いを発表しました。
たくさん練習を重ねて、本番では堂々と発表することができました。
本大会出場にあたり、応援してくださった皆さまに心より感謝いたします。
最後に、発表した内容を少しだけ、紹介します。
みなさんにも生徒の熱い思いが届くことを祈っています。
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「酪農を救う光」
現在、日本の酪農家さんたちは、高騰する飼料代や燃料代と上がらない乳価の間で、
赤字経営を余儀なくされています。
さらに、牛乳の供給が需要を上回るため、余剰の牛乳を大量廃棄するという問題も生じています。
その上、ある酪農家では、牛乳が余るため、まだ生産性のある乳牛を肉牛として出荷するなどして、
殺処分しなければならない事態さえ生じています。
2023年の3月には中央酪農会が日本の酪農家の85%が
赤字経営で、その内の約6割が離農を検討していると発表しました。
今や、「令和の畜産危機」とさえ言われるほどです。
このままでは日本の酪農が崩壊し、国産の牛乳を失いかねません。
しかし、もしも、国民が、毎月1度だけ、牛乳を1杯(約200mL)多く飲めば、
今まさに捨てられようとしている牛乳を止めることだってできると言われます。
生徒は発表最後の言葉に、2021年の岸田文雄首相の記者会見の言葉をお借りして、
「みなさん、いつもより牛乳を一杯多く飲みましょう。」
と締めくくりました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。