第10回 ミーモの「オイル交換&草刈り」

今日は環境園芸科環境システム部門の実習の風景をお伝えします。


3年生は金曜日の③④時間目が専攻の時間で⑤⑥時間目が実習です。
システム部門の専攻生は③④校時の専攻の授業が終わると、昼休みに機械倉庫で昼食を食べ⑤⑥の実習に出ることが多いようです。

農場本部での全体点呼のあと、専攻生たちは機械倉庫にやってきました。

 
  
ミーモ「久しぶりに来てみたら、倉庫の中が整頓されているなぁ。」

専攻生「四月中は授業や当番がほとんど毎日倉庫の片付けでした。」

ミーモ「きれいになったね。やっぱり整理整頓は大切だねぇ。」


専攻生がそろうと、先生が今日の実習の内容を説明します。

先生「それでは、今日は二つに分かれて作業をします。こっちの3人はトラクターのエンジンオイルの交換をします。そっちの4人は機械倉庫裏の斜面の草刈りをします。それでは、各自持ち場に移動して下さい。」

草刈り担当の4人が見慣れない重そうな草刈り機を持って倉庫裏の斜面に移動しているのが見えました。

ミーモ「あの機械はどうやって使うんだろう?よし、今日はまず草刈りの風景を見に行ってみよう。」

   
 

先生「みんなこの草刈り機を使ったことはありますか?」

専攻生「ありません。」

先生「では、使い方を説明するのでよくきいて下さい。このハンドルを回してこの位置にします。ここを引っ張ってエンジンをかけて、…次にこのレバーを進行方向に入れて、このバーを握るとエンジンが回転するので、…こんな感じで草が刈れます。」

 
  

専攻生のみんなは、交代しながら少しずつ草を刈っていきます。

専攻生「おい、ここ刈り残しがあるよ。ここまで戻って…そうそう。」

先生「■■君、そこのレバーでハンドルの角度を調節しなさい。…その方がやりやすいだろ?」

専攻生たちはすぐに操作に慣れ、上手に草を刈っていきました。

専攻生「あの角まで行ったら、今度はミーモやってみて。」

ミーモ「はいよー。」

ミーモも専攻生に教わりながら草を刈ってみました。

ミーモ「これはいい!斜面の草を刈るのに便利ですね。」

先生「そうなんです。しかも草が刈れると同時に、細かくされるので掃除が楽ですよ。」

その後も交代をしながらみんなで斜面の草刈りをしました。





ミーモ「トラクターのオイル交換は順調かなぁ。ちょっと見に行ってみよう。」

ミーモは草刈りが一段落すると、オイル交換の作業を見るために倉庫に戻りました。


倉庫ではトラクターの下にオイルを受ける入れ物が置かれていて、そこに真っ黒なオイルがたまっています。どうやら、汚れたエンジンオイルを抜くところまで作業が進んでいるようです。

 
 
ミーモ「うわぁ、真っ黒ですね。トラクターのオイル交換は何kmごとに行うんですか?」

先生「オイルが相当汚れていますね。農機具のオイル交換の目安は走行距離ではなく、使用時間です。ここにメーターが付いていて、数字の後ろに砂時計のマークが付いていますよね。これが使用時間を表すアワーメーターです。車のメーターは数字の後ろに「km」が付いていて走行距離が分かるんですが、農機具の場合はここに砂時計とか「h」が付いていて、使用時間が分かるんです。」

 
  

先生「もうオイルが落ちてこなくなりましたか?それでは、そこの穴にボルトで蓋をします。ボルトをよく見て下さい。ここの部分,赤い金属で出来ています。これはなにかなぁ?」

専攻生「…銅?」

先生「そうです。銅は他の金属に比べて、硬いんかなぁ、柔らかいんかなぁ?」

専攻生「柔らかいです!」

先生「そうですね。このボルトを締めると、この柔らかい銅の部分が潰れて密着し、それでオイルが漏れないようになっています。はい、それでは、下に入ってボルトを締めて下さい。」

専攻生がトラクターの下に入ってボルトを締める作業に取りかかりました。

専攻生「そこのボロ布とって。穴の周り拭くわ。」

先生「オイルが顔に落ちないように気をつけて。」

他の専攻生は、作業の様子を見ながら、ボロ布やトルクレンチを渡します。

 
 
ボルトを締め終わると、今度はきれいなオイルを入れます。

 
 
オイルの交換が出来たら、オイルケージでオイルの量をチェックし、あとは汚れたエンジンオイルを処理して作業終了です。


 
オイル交換が終わるとひと息ついて次の作業にうつります。

ミーモは「広い農場の環境を維持するためには、草刈りをしたり機械を整備したりする部門が必要なんだなぁ。」ということが分かりました。







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