真夏の当番実習編①ミーモの「芝刈り&灌水設備」
今日から夏休みが始まりました。
各学年の当番生徒が、8:25に農場本部前に集合し点呼を受けています。
全体指揮の先生が、更衣室の使い方や貴重品の保管、
水分の確保、お弁当を置く冷蔵庫の指示などをし、
熱中症にはくれぐれも注意するように話したあと、各部門に分かれて
いよいよ今年も夏の当番実習が始まりました。
ミーモ「梅雨はジメジメしていたけど、いよいよ夏本番の暑さが始まったなぁ。
今日はどの部門を見に行こうかなぁ、…よし、環境デザイン部門に行ってみよう。」
ということで、管理室前に集合しているデザイン部門を見に行ってみます。
当番生徒「脱帽、気をつけ、礼。お願いします‼」
先生「はい、それでは、今日は3年生が芝刈り、2年生は植え替えをします。暑くなるので、こまめに休憩をしながら作業しましょう。」
ミーモは3年生と一緒に出会いふれあい広場の芝刈りを手伝いに行くことにしました。
3年生は管理室の奥の倉庫から大きな芝刈り機を出してきました。
ミーモ「これは大きな芝刈り機ですね。」
先生「これは統廃合で廃校になった大川東高校からもらった芝刈り機です。エンジンの調子が悪くて修理に出していたのが直ってきたので、今日は早速使ってみることにします。ちなみに平成6年製と書いていますね。」
3年生「うわ、俺たちまだ生まれてない…」
先生「試しにエンジンをかけてみましょう。」
先生がレバーを操作し、リコイルスターターのヒモを引っ張ると…「ブルルン…ブルルン…」なかなかエンジンがかかりません。
先生「とりあえず、芝生のそばまで押していって、そこでかけてみましょう。」
3年生と先生は芝生広場の近くまで芝刈り機を押していくと、そこでまたエンジンを
始動させてみました。少し手間がかかりましたが、何度目かでエンジンがかかりました。芝の丈に合わせて芝刈り機の刃の高さを調節します。
先生「よし、なんとか使えそうですね。それでは一度エンジンを止めて。まず、芝生広場の灌水設備のホースを外してきれいに巻きます。外した固定金具は、無くならないように一カ所にまとめて置いておこう。」
ミーモ「たしかに、ホースが芝刈り機の邪魔になるなぁ。たくさんあるから手伝おう!」
ミーモは3年生と一緒にホースを外してきれいに巻いて、芝生の枠の外に置きました。
先生「それでは操作に気をつけて、広場の芝を刈って下さい。」
3年生は交代で芝を刈り始めました。芝刈り機で刈ると、刈り取られた芝が機械の通ったあとに筋のように残ります。3年生の一人は、デザイン部門の倉庫から「スイーパー」という大きな掃除機のような機械を持ってきて、刈り取られた芝を吸い取っていきました。
しばらく順調だった芝刈り機ですが、少し芝生の丈が長いところに来ると…
「ブルルル…ガガッ!…プス~……」
3年生「先生、エンジンが止まりました!」
先生「そこだと刃に負荷がかかってエンジンがうまくかからないから、こっちに持ってきて。」
3年生が芝刈り機を広場横の平らなところに移動させました。
先生「芝生をたくさん刈ろうとすると刃に負荷がかかってエンジンが止まってしまうから、刃に負荷がかかりすぎないように調節して、丈の長いところは二度刈りしましょう。」
刃を調節し、エンジンをかけ直しながら、それでもなんとかきれいに芝生広場の芝刈りが終わりました。
芝刈りが終わると、刈った芝を捨て、機械を掃除してかたづけました。そして少し休憩したあと、今度は農場の入り口近くにある珊瑚樹の植え込みに移動しました。
これからする作業について、先生が説明します。
先生「ここの珊瑚樹の植え込みは、以前は下に花壇があって保水力があったのですが、今はそれがないため灌水が十分に出来ずたくさん葉が落ちてしまいます。そこで、今からこのチューブを水道につないで灌水システムを作ります。このチューブを、印刷されている文字が上になるように植え込みに沿って伸ばしていって下さい。」
3年生がチューブを伸ばしている間に、先生は近くの水道からホースを伸ばし、黒いチューブにつなぎました。
3年生「それでは水を出します!!」
水道の蛇口を少し開くと、黒いチューブが膨らみ、等間隔に空いている小さな穴から水が少しずつ珊瑚樹の根元にかかります。
ミーモ「うわ、いい感じじゃないですか。」
先生「そうですね。このぐらい少しずつ灌水すると、水が流れないでしみこんでいくからいいんですよ。」
3年生は珊瑚樹の灌水システムを設置し終えると、デザイン部門の管理室に戻りました。管理室ではゴールドクレストの植え替えを終えた2年生が日誌を書いています。
こちらも、根がなかなか張らない木なので、夏の暑さに負けないように灌水設備を施しているようです。
ミーモは「人間と同じように、芝生や庭木も暑さとの闘いがあるんだなぁ。」ということがよく分かりました。
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