『怖くて眠れなくなる植物学』 稲垣栄洋
2019年2月18日 15時06分怖い:★★★☆☆ 面白い:★★★★☆
怖い・恐ろしい植物といわれると私は食虫植物を想像しますが、この本には一見怖くもなんともない植物が、調べてみると「とんでもない生命体だった」ということが書かれています。
例えば、トウモロコシ。安価で大量生産できるようになったトウモロコシは世界中で流通しています。技術面でも進化した今ではトウモロコシの使い道は多くなり、家畜の餌だけでなく、プラスチックの原料、油など様々です。そんなトウモロコシのどこが恐ろしいのかというと、トウモロコシには起源がないところです。植物には、祖先となる植物が必ず存在します。ところが、トウモロコシはその祖先となる植物が確認されていないのです。これは、卵もなく雛がポンッと魔法の様に現れるのと同じことを意味します。トウモロコシとは一体……。その大きな謎について考えると少し怖くなりました。
他にも怖くて面白いエピソードがたくさん掲載されています。