『腕貫探偵』 西澤保彦
2019年4月8日 14時37分 悩める人がいるところに突如現れる市民サーヴィス課臨時出張所。そこには探偵ではなく、櫃洗市一般苦情係の男が座っている。男は年齢不詳で、両腕に黒い腕貫を嵌めている、いかにも役所の人間という風貌。そこを訪れた人は苦情ではなく、個人的な悩みを相談する。
話を聞いただけで、次々と悩みを解決してしまうところが面白い。また、感情を表に出さない男だが、読み進めるうちに人間味を感じさせられる。もし、どこかでそんな人を見かけたら思わず相談したくなるかも。