校長からみなさまへ

水の流れを感じる

2025年7月10日 11時00分

 川や海での水の事故で子どもが命を失うニュースに心を痛めています。1955年の紫雲丸沈没事故で多くの児童が亡くなったことを契機に、全国の学校にプールが設置され、水泳の授業が始まりました。最近では、プールの老朽化や連日の猛暑のために、学校でプールの授業ができない状況があることもニュースになっています。本校には屋内プールがあり、屋外のものに比べて、プールサイドが熱くなりにくく、窓を開けていると涼しい状態で授業ができます。先日、授業の様子を見ると、幼稚部から高等部の子どもたちが、それぞれ浮き具をつけたり、ビート版を使って、安全に授業を受けていました。一人ひとりの障害や運動能力に応じて、水に慣れる練習からバタ足や息継ぎの練習までレベルの異なる練習を、それぞれに一人の教員がついて、指導を受けていました。授業の最初は、プール内をみんなで歩いて水流を起こし、その後水流に向かって進むなど、見えないために分からない水流や水の圧力を全身で体感しています。視覚に障害があっても水の事故で命を失うことなく、水に親しんでほしいと思います。