校長からみなさまへ

校長からみなさまへ

2022年1月11日 13時00分

香川県立盲学校のWebサイト(ホームページ)をご覧いただき、ありがとうございます。

 

3学期始業式を行いました。児童生徒たちは元気に登校し、新鮮な気持ちで式に臨みました。

式では、私が長年数学の教員として指導してきたこと、私が感じる数学の良さを話しました。そして、京都大学で数学を教えていた森毅先生の著書である『まちがったっていいじゃないか(ちくま文庫)』という本の四 なぜ勉強するのに書かれている次の一文を紹介しました。

「数学というものは、解き方がわかってしまったあとで、力がつくことはない。解き方を身につける前の、まだ解き方のわからない間だけが、力をつけるチャンスである。解けるようになるのは同じでも、それまでのあり方で、力が身につくかどうかが、きまってくる。それに、おもしろいのも、本当は、まだ解けないで、いろいろと考えている間である。」

そして私から、勉強するとき正しい答えを出すことのみを目的とするのではなく、答えを見つけるまでの途中がとても大切である。考える時間をとおして『考える力』を身に付けることが大切だ、と説明しました。学校で学習する問題には正しい答えが一つあり、その答えを見つけていきます。このとき、正しい答えにたどり着くまでに、いろいろな解き方を考えます。いろいろな解き方を考えることが大切です。将来、答えが一つではない課題に出会うことがあったり、ある課題はすぐに答えにたどり着かない場合もあったりします。このようなときにこそ『考える力』が大切で、『考える力』があればより良い答えにたどり着きます。毎日の授業のなかで『考える力』を身に付けて欲しいと話しました。

学校に児童生徒たちの元気な声と笑顔が帰ってきました。新型コロナの感染拡大が心配されますが、感染予防を徹底していきます。児童生徒たちの学習の様子を楽しみにしています。

                      令和4年1月11日

                        香川県立盲学校長 吉田