アルゼンチンだより

このページでは、現在アルゼンチンに留学している本校生による現地からのレポートを掲載しますアルゼンチン国旗  

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アルゼンチンだより(ブログ)

第4回 留学体験記

2025年6月5日 15時07分

 部屋にカレンダーは置いていないけれど、街路樹を見るたびに季節の移り変わりを感じます。アルゼンチンはいまは秋で、黄色くなった葉っぱが毎日少しずつ散って冬への準備をしています
 留学生活において、最も重要とされる最初の三か月を振り返ってみると、無意識に日本の価値観のまま生活していたなぁ、と感じています。「特にどの部分がどうこう〜」というわけではありません。日常生活のちょっとした違和感が積み重なって、俗にいう、カルチャーショックなるものになっていくのかもなと思いました。
 今月は、友達の家に遊びに行ったり、街に出かけたり、ラーメンを食べてもらったり、日本についてのプレゼンをしたりと、まぁ、考え付く順に言えばいくつかのイベントがありました。さすがに、このページに今月のすべての内容を書くだなんてことはできないので、適当に見繕って書いているのだけれど。
 スペイン語の上達具合についてはまだまだというしかありません。今月はこんなことがありました。先月より会話量が増えたので、自分から質問したりすることが増えました。でも、私の文の組み立て方が間違っていることが多く、よく"No entiendo" と言われます。直訳してしまうと「理解できない」となってしまい、きつく聞こえますが、実際の感覚としては「ちょっとわからんなぁ」くらいです。しかし、私の脳内ではentiendo は「理解する」として覚えていたので、言われるたびに心にグサッと来ていました。
 このように、辞書や翻訳アプリの通りだけに覚えていると、思わぬところでダメージを受けます。一つの表現だけにとどまらず、幅をもって「理解する」ことが必要だと知ることが出来ました。まぁ私のメンタルが弱いだけかもしれませんが(笑)。
 留学に行く前、スペイン語のサーチの段階として、「日本人にとってスペイン語は簡単かも!?」みたいな動画とかサイトとか見たりしていましたが、それは入口の問題であって、過程はどの言語も厳しい、と最近は思います。文法が理解出来ていても、単語量が少なければ会話についていけないし、指示も理解できません。前に勉強していたギリシャ語と比べても、難易度はさほど変わらないと思います。あんまり、こういう表現は好きではないけれど結局は「やるかやらないか」になります。なので、最近はeasy spanishというYoutubeとankiというアプリを使って、耳と語彙力を鍛えています。……鍛えると言えば、今月初めからジムに通いだしました。月水金と順番に鍛えるのは身体にきますが、新鮮だしどうせなら楽しもうと思います。ほぼ毎日筋肉痛。目と耳が筋肉痛にならないのは、この三か月最大の幸いです(笑)
 ふと思い出したのですが、前にニュージーランドの説明会の際、教頭先生の宮武先生が、「言い方は悪いけれど留学は苦労をお金で買うものだ」と言っていましたが、まさにその通りだと思います。この三か月間で何度も頭が真っ白になる体験をしたし、言葉が通じなくて悔しい思いもたくさんしました。きっとこれからも何度も経験すると思います。
 でも、言葉が通じた時にはすごくうれしいし、気持ちを共有できた時は一緒に楽しむことができます。これらの体験が、人々を留学へと駆り立てるものなのかな、と考えました。
 ……と、まだ三か月しか経っていない人間が大層なことを書き連ねましたが許してください(笑)。一応全部事実だと思っています(笑)。
 正直に言うと、現在のスペイン語の理解度は三割程度です。日常会話や友達の話はある程度こなせるけれど、授業やジムでの会話はほとんどできません。(話がたいてい長いので、集中力が切れてしまう。)いつも友達に頼りっきりなので、半年たつ頃には六割くらい意味を理解できるようになりたいな、と思います。また、六月には学校で文化フェアがあるので、そのためにどら焼きを作ろうと思います。さっき、この文章を書く前にあんこを作ってみたのだけれど水分が飛んでしまって、徳島県の県境で売ってる甘納豆みたいになってしまいました。どなたかしっとりしたあんこのつくり方を知っている方はこのブログにコメントする形で教えてください。
ではまた来月。

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P.S. このアルゼンチンだよりにはコメント欄はありません。

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第3回 留学体験記 

2025年5月1日 15時04分

 四月が終わり早くも五月になろうとしています。スペイン語も基本的な動詞や名詞も覚え、過去形や現在完了を勉強する段階になっています。最近難しいと思った文法は「再帰動詞」というものです。これは、動作をする人物の行動がその人物地自身に帰るというものです。たとえば、「わたしは朝七時に起きる」という場合は"Me levanto a las siete" (わたしは自分を七時に起こす)という文になります。こうやって書くとなんだか回りくどいなぁ、と思うかもしれませんが日本語の場合は動詞のなかにすでに含まれていたり、英語であればoneself やyourself を使って表すことができます。これだけなら簡単なのですが、再帰動詞を使うことによって意味が変わる場合があります。"Ya me voy" と"Ya voy" にはそれぞれ”irse” と ”ir” が使われていますが、前者は「もう帰ります」後者は「もう行きます」と、進行方向が逆になっています。ここが文章や会話でネックになっているところです。

 困っていることは、スペイン語の綴りは英語と語源が同じなので文章上では読めるのですが、音として聞くとなかなかわかりません。そのため、なんとなくわかる言葉に関しては、勉強しても英語に引っ張られてしまうので進展が遅いのが問題です。

 最近嬉しかったことは、値段をきちんと確かめることが出来るようになったことです。先日、クラスの友達と学校終わりにジュースを飲むことになって、バス停前のテーブルにつきました。一本2600ペソで、三本買って15人で分け合うのに1000ペソ出して〜と言われました。まぁもちろん相手側も冗談だったのですがそれで30分くらい話して520ペソですみました。(まぁそのあとに一人がお金を忘れたから貸してくれといったのでしぶしぶ貸しました。多分帰ってこないと思います。)

 このような感じでアルゼンチンでは過ごしています。ときどき言葉が伝わらなくて、お互いに困ることも結構ありますがこれからもっと表現を覚えて日本語を話すように会話できたらいいなと思います。

 ここからは結構どうでもいい話になるのですが、Google mapとChatGPTを使って、自分が住んでいる地域の地形について調べてみました。添付した写真の様に山には木や草があまり生えておらず、斜面が砂や礫を中心とした地層になっていると思います。そして地図のように私が住んでいるZondaという町は離れた西にアンデス山脈があり、平原が続いた後Zondaにつながる標高1300程度の山があります。また、Zondaは東に行くほど標高が低くなっていき、東にあるSun Juanの中心部と比べて100mほど高低差があります。よって、Zondaの地形は古い扇状地であることが分かりました。またChatGPTの推測では、フェーン現象が発生することもあり、乾燥帯の気候になっているそうです。

では。

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第2回 留学体験記

2025年4月1日 10時41分

アルゼンチンで生活し始めて1か月が過ぎました。学校にも通い始め、日々楽しく生活しています。まだまだスペイン語の語彙を知らないので授業ではあまり聞き取れませんが、自分から話すことはできるようになりました。まだ過去形や活用語尾の変形方法は覚えきれていませんが、初めての経験なのでどうせなら楽しんでいこうと思います。

スペイン語を勉強していて思うのは、「英語ってなんて簡単なんだろう」、ということと「なんで自分って日本語喋れてるんだろう…?」ということです。こうして文章を書いたり読んだりはできていますが、常に靄がかっているような気分がしています。頭の中で日本語で思考する機会が減ってきていて、口から出るのはぽつりとでる日本語や簡単なスペイン語だけになってきました。

今、英語で話せる時や英語を聞き取る時は開放感がとてつもないです。まるで自分が空を飛んでるかのような気分になります。例えるなら「風の谷のナウシカ」でナウシカが王蟲の金の触手の上を歩いているときみたいな気持ちになります。それくらい原型を覚えたらすぐに使える英語の偉大さを身を持って感じています。

学校生活としては日本で中学3年生にあたる年齢の子たちと同級生なので、数学の授業や英語の授業は楽々とこなせます。授業も長くて13時までしかありません。そのため、午後はゆっくり昼寝をしたりしています。

日本と違う点は、科目が文学、数学、歴史、倫理、公民、社会経済、地学、英語、と社会系が多いことです。歴史も範囲が違っていて、第一次世界大戦を例に挙げるとヌイイ条約やトリアノン条約などドイツ以外の国が結んだ条約についても勉強しています。

今、私はサンフアン州のソンダという町に住んでいます。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスから西にしばらく行ったところにあります。(距離としては香川から東京までの距離の2倍です)ソンダは標高750m台の土地で心なしか空が近く見えます。田舎ではあるけれど楽しい生活が送っています。

【食事について】

じゃがいもと肉がメインです。海からかなり遠いので魚介類は滅多に食べません。また、ファクトゥーラというお菓子兼朝食が甘くて美味しいです。おすすめです。また、dulce de lecheという牛乳と砂糖を煮詰めて作ったクリームも美味しいです。そして、お寿司は私たちが普段食べるものとは違います。面白いのは海苔じゃなくて米が外側にあること。寿司も普通から甘いのまであります。甘いのは慣れていないのでたくさんは食べれなかったですが、面白いな〜と思いました。

さて、このあたりで今月分を書き終わります。アルゼンチンがどんな国か少しでも伝わればいいかなと思います。では。

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第1回 留学体験記

2025年3月4日 18時39分

こんにちは。留学体験記の寄稿を月に1回、計12回考えています。まず、この文章を開いてくれてありがとうございます。これは私がアルゼンチンへの年間留学に挑んだ際の記録でありレポートです。ちょっと気になった人や留学に行こうか考えている人などが読むと思いますが、どんな人にも幾らかの期待と驚きをもたらすことが出来ればいいなと思います。

私は、AFSという団体を通じて留学に参加しました。留学先がアルゼンチンに決まり、これを書いている一週間前に、アルゼンチンに到着しました。飛行機は合計で33時間かかり、行くだけでくたくたになりました。そして、なんとWi-Fiもありませんでした。本来はもう少し早く行くことが出来たはずでしたが、今はロシアとウクライナが戦争をしているため、ロシアの領土の上ではなく、北極の上を通っていきました。こういうところにも影響があるんですね。

留学を始めて1週間が過ぎました。この1週間がどんなものだったかを振り返って思うことは、まず日本とは時間の進み方が違うということです。実際には同じ24時間なのですが、アルゼンチンの人は朝8時くらいに起き、午後に2時間ほど昼寝をして夜は12時頃に就寝という生活リズムです。今は長期休暇の途中だからというのもありますが、何といっても1日が長いです。1週間を1か月だと感じました。日本でいつも通りの生活を送ってたら1週間なんてあっという間なのに。1日のスケジュールとしては、午前8時起床、午後1時昼ごはん、午後2時から5時くらいまで休憩、午後10時夕食、という感じです。

毎日大量のスペイン語に晒され、英語を仲介して話すことになっていますが、ホストファミリーはとても親切で、アルゼンチンの料理もおいしいため、日本に帰りたい気持ちはあまり起きません。この前、私がこれから通うことになる学校に行きました。中学3年生と同じ年の子たちと同級生になるのは、なかなか新鮮で楽しみです。授業はすべてスペイン語ですが、心の中では正直「3か月経てばだいたい分かるようになるって聞くし、悲観的になることはないだろう」と考えています。では、次の機会にまた。

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