おススメ本の部屋へようこそ!

平成29年度より、おススメ本の部屋を開設しました。図書委員と図書部員と司書が、おススメする本を紹介しています。
校内の各所にも掲示していますので、興味や関心を持った人は、気軽に図書館に来て読んでみてください。貸し出し中なら予約も可能です!

おススメ本Ⅰ

『田舎からスタンフォード大学に合格した私が身につけた夢をつかむ力』 松本杏奈

2023年2月27日 09時25分

 著者は徳島生まれ徳島育ちの女の子。米国スタンフォード大学に進学し、今大活躍している方です。味方もお金も英語力もない彼女が大学に入学するまでの過程を描いています。苦手だった英語をどのように克服したのかが詳細に書かれています。
 とても面白く、彼女の熱意や計画力、先を見通す力が溢れ出します。前向きな考えに感心させられました。
 この本から勇気をもらい、まだまだ成長できる自分を信じて、今からできることを考えてみませんか。悩んだり迷ったりした時に読みたい一冊です。

★この本は図書館の社会科学(376 マツ)の棚にありますので、ぜひ手にとってみてくださいね。

おススメ本Ⅱ

「明日へのペダル」熊谷達也著

2023年10月11日 09時25分

 直木賞作家が贈るロードバイク愛に溢れた小説です。健康上の理由から始めたロードバイク。優一は会社の部下である女性を師匠とし、ロードバイク技術を極めていきます。自転車を通して、優一たちは新たな扉を開いていきます。因みに著者自身もロードバイク愛に溢れ、イベントで受賞する腕前だそうです。

おススメ本Ⅲ

『鍵のかかった部屋』 似鳥鶏・彩瀬まる・友井羊・芦沢央・島田荘司

2020年11月2日 10時10分

おもしろさ; ★★★★☆ ミステリー:★★★★★

 この本は、「密室」そして「糸を使って外から鍵を閉める」というトリックを使うことを前提として書かれたミステリー作品です。
 5作品の中で、特に私が気に入っている作品は、「大叔母のこと」です。主人公草部美奈は、ある日親戚に亡くなった大叔母成瀬富士子の自宅の片づけを頼まれた。自宅は手入れがされており、ほとんど片付いていた。しかし、ある部屋に鍵がかかっていた。なぜ、その部屋は鍵がかかっていたのか。そこに隠されていた秘密とは一体どんなものなのか。そして、大叔母の過去に何があったのか。謎を解き明かす楽しみだけでなく、心温まる作品となっています。
 ミステリー好きな方もほっこりしたい方も楽しむことができるので、ぜひ、読んで見て下さい。

おススメ本Ⅳ

「朝のあかり」石垣りん著

2023年10月11日 09時32分

 「詩人・石垣りん」ではなく今回はエッセイの総集編。「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」「表札」「空をかついで」などの作品は、中学校や高校の国語教科書でご覧になったことがあるかも。
 2004年、84 歳で亡くなる前に3冊のエッセイ集が刊行されましたが、その中から71篇を選んで収録されたのがこの本。
 長年、丸の内の日本興業銀行で働いてきた彼女。大組織のいちばん低い場所で働いてきた彼女だから書けた作品も数多い。なぜ詩を書くのか?という新聞記者の問いに、〈長いこと働いてきて、人の下で、言われたことしかしてこなくてね。でも、ある時点から自分のことばが欲しかったんじゃないかな。何にも言えないけれど、これを言うときにはどんな目に遭ってもいいって〉
 この本には、凛とした、明晰なことばとともに、個として生きる喜びと哀しみが刻まれています。

おススメ本Ⅴ

「月と散文」又吉直樹著

2023年10月11日 09時33分

 インパクトのある表紙と又吉さんらしいエッセイの数々。彼の感情をぶつけているのに、どことなく優しく包み込まれる感覚になり、それでいて笑えるほど面白い。「火花」で芥川賞を受賞しただけあって、彼の言葉を巧みに操る技術はさすがとしか言いようがない。難しい表現ではなく、誰にでも伝わる言葉なのに深く考えさせられる文章。どことなく心が休まる本です。
 著者は、オフィシャルコミュニティサイト「月と散文」を開設中。息を呑む美しさに一見の価値あり。又吉さんならではのオンラインコンテンツです。

おススメ本Ⅵ

「教室に並んだ背表紙」相沢沙呼著

2023年10月11日 09時35分

 学校図書館を舞台に、先生と学生たちの優しい物語です。
 学校で辛い気持ちを抱えている人には特に響くかも。本を通して勇気をもらったり自分を少しずつ好きになれたり…。窮屈な世界が少しずつ拓(ひら)けていきます。素敵な大人になれそうな予感。6人の少女たちを繊細に描く連作短編集。
 ミステリー作家だけあって、ラストのタネ明かしはさすが!