校長からみなさまへ

校長からみなさまへ

2020年5月1日 14時14分

香川県立盲学校のWebサイト(ホームページ)をご覧いただき、ありがとうございます。

 

 <臨時休業中の登校日を実施して>

 

臨時休業期間が5月8日まで延長になっていますが、学校の状況に合わせて登校日を設定してもよいということで、本校は5月1日と8日に、午前中だけですが登校日を設けることとしました。

先生方の勤務も4月20日から臨時休業中の在宅勤務が始まり、寄宿舎の先生方も含め3グループに分け、1グループずつ出勤することとなりました。

今日5月1日は、幼児児童生徒17名のうち11名が登校してくれました。先生方も全員出勤し、学校も明るい雰囲気となり普段の様子を取り戻したようです。

今回の感染症に係る県内の状況は、4月20日に2名の感染者が報告されて以降踏みとどまっています。油断は禁物ですが、感染阻止への県民意識が高いことや協力する姿勢、行動が功を奏しているのではないかと考えられます。首都圏の感染者も、やや減少傾向にあるように思いますが、昨夕の総理大臣の会見では「全国緊急事態宣言」を延長する方向で検討との発言があり、いつになったら学校が再開できるか正直不安です。

いま、学校という場で学ぶことができない状況に対して、本校では高等部普通科の一部生徒について、オンラインでやり取りができるアプリを活用して一部の教科ではありますが遠隔授業や補習に取り組んでいます。この難局に対して、やれない(やらない)理由を探すのは簡単ですが、可能な方法を探しチャレンジする先生方がいることは、たいへん頼もしく嬉しいことです。ただし、生徒の自宅にインターネット環境があり、生徒自身が情報リテラシー(情報を扱うモラル)をもってパソコンやタブレット端末を扱えるという前提が必要です。また本校では、弱視の児童生徒のために開発されたUDブラウザというタブレット端末用のアプリを使って、教科書の中身を各児童生徒が持つタブレット端末にPDF版拡大教科書(デジタル教科書)としてインストールしています。こういった環境も、遠隔授業を推進する要件となっています。このUDブラウザを使うと、インストールしている教科書を自分が見やすいサイズに拡大したり、読み上げてくれたり、白黒反転させたり、書き込んで保存したり、しおりをつけたり…と普通の教科書ではできないことが可能で、現在もその研究開発が続けられています。

(※UDブラウザの詳細については、本校にお問い合わせください。)

今日は児童生徒だけでなく、先生方にも笑顔があふれ、とても生き生きとした表情を見ることができた嬉しい一日でした。これからも、現場の先生方が頑張っていることをお伝えできたらなあと思っています。

 

令和2年5月1日

香川県立盲学校長 田中 豊