校長からみなさまへ

校長からみなさまへ(11月3日付)

2020年11月3日 18時37分

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<令和2年度 文化祭を開催しました>

 

本日、11月3日、令和2年度の文化祭を開催しました。本校の文化祭は少なくとも15年以上前から祝日である文化の日をその開催日と定めています。毎年同じ日にすると決めておけば、卒業生や保護者のみなさまも予定が立て易くなりますね。

 

昨年4月盲学校に赴任し、初めて文化祭に参加しましたが、幼児児童生徒数が少ないなか先生方も工夫を凝らし、それぞれが活躍できる場をたくさん設けてくれて、たいへん活気のある文化祭でした。体育館での学習発表を中心に、幼児児童生徒・保護者・教職員による作品展、理療を学ぶ生徒によるクイックマッサージ、点訳ボランティアサークルによる点字体験教室、屋外ではPTAによるうどんの販売、高松信用金庫さんのくじ引きコーナー、作業学習等作品の展示等、加えて野外ステージでの演奏もあり盛りだくさんの内容でした。しかしながら、今年は(くだん)の感染症拡大防止により規模を縮小せざるを得ず、体育館での学習発表、幼児児童生徒の作品展、学習成果の発表としてのお店屋さんなどに限定し、来賓や卒業生、一般の方々の来場はご遠慮願い、ご家族のみの公開としました。

 

当日は、さわやかな秋晴れの好日。一日中降り続いた前日の雨も明け方には上がり、暖かい日差しに恵まれ、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟姉妹も含め40名を超えるみなさんが来場してくれました。今年の文化祭テーマは「~DELIGHT みんなでひろげる『きずな』の輪~」、生徒たちが決めました。開会の生徒会長山川君の挨拶では「新型コロナウイルスの影響で臨時休校期間が長く続きましたが、学校が再開して『人に会える喜び』を強く感じています。この『喜び』を表現し、改めて人と人との『きずな』を強めるよう思いを込めました。」と、今まで経験したことがないコロナ禍という事態をとおして、生徒自身が感じたこと、よく考えたことがテーマとして表現されました。当たり前にできることに感謝の気持ちを持ち、みんなで絆を深めてこの困難な状況を乗り切っていこうという思いが伝わってきました。

 

文化祭の詳しい様子は、また写真も含め近々ホームページで公開される予定ですのでここでは割愛しますが、子どもたちの頑張りに大きな大きな拍手を送りたい。そして、一人一人が輝くよう創意工夫してくれた先生方のアイデアと努力にも感謝、感謝です。子どもたち一人一人、先生方一人一人がかけがえのない存在であることを改めて感じました。

やり直しがきかない、この時この瞬間にしかできない経験もあります。これからも、子どもたちの教育活動ができるだけ制限されないよう、みんなで智恵を出し合って、議論して、熟慮しながら前向きに取り組んでいきたいです。

 

令和2年11月3日

香川県立盲学校長 田中 豊