校長からみなさまへ

校長からみなさまへ(着任のごあいさつ)

2022年4月1日 17時41分

香川県立盲学校の Web サイト(ホームページ)をご覧いただき、ありがとうございます。

<校長挨拶> 
 香川県立盲学校第30代校長として着任いたしました、菊田一之(きくたかずゆき)です。歴代校長の取組を継承し、明治41年の創立以来、114年という長い歴史と伝統がある本校の更なる発展に尽くす所存です。
 4 月 7 日の入学式で 5 名の新入生を迎え、そして4月8日の幼稚部入学式で1名の新入生を迎え、全校生徒16名で令和4年度の盲学校が始まります。この1年間に幼児児童生徒それぞれがどのような成長や活躍を見せてくれるのかが楽しみでなりません。
 本校は県下唯一の視覚障害者のための特別支援学校として、専門性を発揮し、関係機関と協力しながら教育活動を行っています。ICT機器等を使った視覚障害教育の充実、寄宿舎での生活指導を通した社会自立への支援、「見えにくさと学びの相談センター」の設置・運営による教育相談・指導支援の充実など、本県における視覚障害者教育の発展と充実が図られるよう、教職員一同、使命感をもって取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


<香川県立盲学校について>
香川県立盲学校は、明治41年4月に私立香川県盲唖学校として開校し、大正11年、現在の敷地に校舎が落成しました。大正13年には県立に移管され、香川県立盲学校・聾唖学校の名称で発足し、昭和23年には新学制に基づき、香川県立盲学校と香川県立聾学校に分離されました。昭和29年に聾学校が高松市太田上町(現在の聾学校の場所)に移転するまで、同じ敷地内に盲学校と聾学校が併置されていました。今年で開校114年、盲学校単独校なってから74年の歴史と伝統のある学校です。
 本校は、香川県下で唯一の視覚に障害のある子どもや成人の方のための学校です。学部としては幼稚部、小学部、中学部、高等部があり、高等部には普通科と保健理療科、専攻科理療科があります。視覚障害についてですが、一般的には盲学校の「盲」という言葉から、全く目が見えない生徒が学んでいるというイメージを持たれているかもしれません。視覚障害者には、矯正視力が 0.3 未満の弱視者と 0.04 未満の全盲者がおり、視覚障害者全体では弱視者が8割程度と言われています。弱視であっても見え方は様々で、本校では一人一人の見え方に応じて工夫を凝らした学習に取り組んでいます。また、全盲の生徒はもちろんですが、弱視の生徒も移動のための歩行訓練や日常生活の訓練にも取り組んでいます。
 また、本校は職業教育にも力を入れており、あん摩マッサージ指圧師をめざす高等部保健理療科、あん摩マッサージ指圧師に加え、鍼 師 、 灸 師 をめざす専攻科理療科があります。3年間で必要な単位を修得すると、それぞれの国家試験受験資格が得られます。これまでも多くの卒業生が、あん摩マッサージ指圧師、鍼師、灸師として自分の夢をかなえ、社会で大い活躍しています。
 加えて、視覚障害教育のセンター機能を果たすため「見えにくさと学びの相談センター」を設置・運営して、香川県内の視覚障害のある幼児から成人まで、またその保護者の相談に対応するとともに、県内各学校園に本校教員を派遣して学習支援等にも取り組んでいます。見え方に困難を抱えており、将来について迷っている方、悩んでいる方は、ぜひ本校にご連絡、そしてご来校ください。お知り合いで、そのような方がいらっしゃいましたら、どうぞ本校のことをご紹介いただければと思います。
 本校の幼児児童生徒の自立と社会参加、そして一人一人の願いがかなう学校を目指し、日々の教育活動を充実していきますので、ご理解とご協力、ご支援を賜りますようお願いいたします。
            

                 令和4年4月1日 香川県立盲学校長 菊田一之