R04~R06校長室

220901 2学期始業式(校長室から)

2022年9月1日 12時47分

令和4年度二学期始業式講話(放送による)

                         R04.09.01

 みなさんおはようございます。

 夏季休業中の約40日間、どのように過ごしましたか。私は学校以外で仕事をする機会がありました。その中で特に印象に残っていることから皆さんに話をします。1つ目は香川県も会場となったインターハイ、2つ目は東京で開催された全国高等学校総合文化祭、そして3つ目が石川県の金沢市で開催されたPTA活動の全国大会です。

1つ目のインターハイについては、出場した生徒の活躍もうれしかったのですが、競技を支える裏方として多くの生徒、先生方が、バスケットボール、バレーボール、カヌー、登山、新体操の大会を支えてくれました。私が参加したカヌー競技では、出場選手、応援の家族がとても満足した様子でした。全国のカヌー競技の会長さんも、こんなに運営がスムーズな大会は珍しいと、運営にあたった方々をねぎらっていました。カヌー競技では、高校生と教員の競技役員に加えて、香川県カヌー協会の皆さんが大会運営にあたっていました。カヌー協会の皆さんは大人でご自身の仕事もありますが、インターハイを成功させるため、6日間も自分の仕事を休んで大会運営にあたってくれました。しかもカヌー協会のメンバーの大半はカヌーの経験がなく、子どもがカヌー部に入部したことがきっかけでカヌー協会のメンバーとなり、子どもが卒業した後も、今回のインターハイだけでなく、県総体や県新人大会、国体予選など、カヌー部が出場するすべての大会を支えてくれています。それぞれの部活動でも、部活動の顧問の先生以外に、大会運営を支えている人たちがいると思います。このようにボランティアとして動いてくれる人がいて、社会活動はうまくいっていることを再確認しました。皆さん方高校生も社会を支える人材として期待されています。学校へは、さぬき子どもの国や県立ミュージアム、坂出市社会福祉協議会、そして子育て支援施設などでのボランティア活動募集の案内が来ます。この夏は感染症罹患者が増えたため、子育て支援施設でのボランティア活動が中止したことは残念に思います。しかし、これからも社会の出来事に関心を持って、ちょっと気になることがあれば、自分にできることはないかという意識を持ち、可能であれば行動してみてください。

2つ目は全国高等学校総合文化祭についてです。今回は総合開会式、パレードなどを見てきました。それは令和7年度に、香川県で全国高等学校総合文化祭が開催されるから、その準備のためです。令和7年度ですから、次に入学した1年生が3年生になる時に開催される大会で、皆さん方に直接の関係はありません。ただ、もう準備が始まっています。1学期にはスローガンの募集がありました。本校生徒の作品ではありませんが、スローガンは「讃岐に咲は才の花たち」に決定しましたし、大会ポスターの募集が始まっています。そして、東京大会などを参考に香川大会をどのような大会にするのか検討も始まっています。このように、先人の取り組みを参考にし、積み重ねていくことから伝統は築かれます。学校も皆さん方の生活の積み重ねが、坂出高校の伝統となっていきます。後輩は先輩がやってきたことを参考としながら高校生活を送っています。2学期であれば次のようなことがあります。3年生がクラスの仲間たちと切磋琢磨しながら受験勉強に取り組む姿、2年生がクラスで団結して文化祭に取り組んでいる姿や文武両道を実現させようと努力する姿は、下級生に大きな影響を与えます。今までの先輩方も実現してきた坂高生としてのあるべき姿、今年も積み重ねてください。

3つ目は、PTA活動の全国大会についてです。大会で、ファミリーマート元社長の澤田貴司氏の講演を聞きました。澤田氏はユニクロに入社しフリースの開発にも関わり、その後ファミリーマートの社長に就任、サークルKサンクスとの統合を実現させ、ファミリーマートを業界第2位のコンビニに育て上げた方です。澤田氏は、「自分がやりたいことをやる」という信念を持つに至り、ファミリーマートの社長時代には、「客のためそして加盟店のためになっているか」という視点から正しいことは何なのか判断し、「自分がやる」と決断します。そして、自分がやりたいことをやるためには、周囲の理解と協力が必要ですから、自分の考えを周囲に伝えることにも力を入れたそうです。高校では部活動を途中でやめ、なにをするでもない中途半端な生活を送ったのですが、浪人生活を経て、大学でアメリカンフットボール部のキャプテンを務めたこと、最初に入社した総合商社、そしてユニクロでの経験などから「やりたいことをやる」という信念を持つに至ったように、話を聞いて感じました。高校生の皆さんに急にそんなことを要求しても難しいかもしれませんが、「まわりのせい、人のせい」ではなく、「自分なりの明確な考えを持ち、失敗しても成功しても自分のせい、だから自分のやりたいことをやる」という覚悟が持てるようになって欲しいです。特に3年生は実際の進路、1年生は文系と理系の選択について決めていく必要があります。その時に「親が言うから」ではなく、「自分はこうしたい」と言えるようになって欲しいのです。

最後に、学業に全力を注ぐことは当然として、「あいさつ」「遅刻をしない」「掃除をする」といった社会の一員として必要なマナーの徹底、そして、学校生活の中で何かに主体的に取り組むこと、これを意識して今学期も学校生活を送ってください。私たち教職員も全力で応援します。まずは、坂高祭を自分たちの力で成功させてください。

あいさつについては、学校周辺の人から、坂高生がよくあいさつをしてくれてうれしいとのお褒めの言葉をいただきます。坂出高校を応援してくれる人が増えることは、うれしいことです。

以上で、式辞を終わります。