R04~R06校長室

2207201学期終業式(校長室から)

2022年7月20日 14時47分
1学期終業式式辞(校内放送による)

みなさん、おはようございます。

学校生活に全力を注ぎながらも、新型コロナウイルス感染症対策にくわえて、梅雨が早く明けたことにより、渇水対策、熱中症対策と、多くのことに気遣いしながらの1学期だったのではないでしょうか。

さて、終業式を迎えるにあたり、自分自身が頑張ったこと、出来ていなかったことなど、各自でしっかりと振り返りをしてください。始業式で、皆さん方に求めることとして、社会の一員として生活するために当然必要とされるマナーである「あいさつ」「遅刻しない」「掃除をする」こと、そして、学校生活の中で、何かに主体的に取り組むことにつて、しっかりとやって欲しいと話をしました。現時点でどうでしょうか。振り返りをすることは大切です。その節目として終業式があります。

私も、1学期の振り返りをします。うれしかったことが多かったので、そのいくつかを紹介します。

●地域の人から感謝されたこと(ソフトテニス女子の部員が自転車で転倒して出血しているお年寄りを助けてくれました。また7月にも音楽科3年生がお年寄りを助けてくれました)学校にお礼の連絡があったもの以外にも、きっと他にも、このようなことをしてくれているのだと思います。

●ボランティア活動や国際交流の校外での活動を呼びかけたら、多くの生徒が手を上げたこと。

●インターハイの運営のためにも多くの生徒が協力してくれること。高校運動部の最高の舞台を支えてくれて、ありがとうございます。

●あいさつをしてくれる生徒が増えたこと。みんなと元気にあいさつを交わすことで、私はさらに元気になれます。

●部活動では、結果だけでなく、みんなの頑張っている姿をみることができたこと。

●負けてはしまいましたが、野球応援で多くの生徒が一緒に喜びを分かち合うことが出来たこと。感染症対策で一堂に会して活動する機会が減っています。それだけにみんなとメガホンをたたいて応援できて、私はうれしかったです。

明日から夏休みです。現在はエアコンが整備され、夏休みを短くすることは可能なのかもしれません。しかし、夏休みを40日間とる学校がほとんどです。それはなぜか。皆さん方の自主性を育てたいからです。ゼミや部活動があるとはいえ、かなりの時間の過ごし方を皆さん方に任せます。

3年生はやるべきことは当然わかっていることと思います。6月のマーク模試の結果を見ましたが、自分の志望校に手が届かない人もいました。しかし、それは、県総体が終わった直後の模試での判断です。この夏休みで、どれだけやったかで大きく変わります。学習の成果はすぐには現れませんが、秋には成果が現れてきます。それを信じて、この夏はとことん勉強してください。また、部活動を続けている皆さん、まさに文武両道を実現して欲しいところです。

1年生と2年生ですが、学校が出す課題をすることは当然として、残りの時間をどう使うのかが重要です。1学期の学習で不十分であったところをやり直すことや、さらに力を付けるための学習に加えて、部活動、文化祭の準備と、やることはたくさんあります。自分は何をすべきなのか、しっかりと考えておいてください。そして、1~2年生には、もう一つやって欲しいことがあります。総合的な探究の時間で取り組んでいる内容(2年生なら自分たちが調べて気になったこと、1年生なら職業について)、とことん調べてみてください。必要であれば、実際の会社などに出向いて調べてください。学校での学習、友達同士から入ってくる情報以外の、実際の社会の情報にふれて欲しいのです。

 先日、学校評議員会が開かれました。これは坂出高校を支援してくれる外部の有識者(坂出市役所の職員、保育士、香川大学の先生、坂出商工会議所の役員)から構成され、本校の活動について報告し、助言をもらうための会議です。評議員さんから、生徒が実社会で学ぶことは大切で、高校で学ぶ意欲が高まることや、大学進学などでのミスマッチを防ぐことにもつながる大変意義があることだと、助言をいただきました。また、坂出高校の活動であれば、是非協力したいとおっしゃっていただけました。これは、本校の卒業生と皆さん方が築いてきた信頼のおかげです。

最後に、7月8日、参議院選挙の応援演説中に安倍元総理大臣が射殺されました。そのことについて話をします。容疑者の意図は言論を封じることではなかったようですが、選挙運動中に起きた蛮行で、民主主義の根幹を揺るがす出来事です。民主主義を十分に機能させるための重要な要素の一つが、言論の自由です。制限されることなく自分の考えを自由に発することができることです。言論の自由によって、多様な意見が発せられ、その多様な意見をもとに話し合い、答えを出していくことが、民主主義での、ものごとの決め方です。自分と異なる考えを暴力で封じたり、全く受け入れることがなかったりする状況は、健全な民主主義とは言えません。時間はかかりますが、多様な意見をもとに話し合い、答えを導き出すことが、社会の発展、住みやすい社会の形成に必要不可欠なことです。それが出来ることが、現代社会を生きる私たちに求められている力です。

皆さん方の日常生活、たとえば、部活動、文化祭の準備など、自分たちで考えて行動する機会がたくさんあります。そのような場面で、意見を言うことが尊重され、そこから納得する答えを導き出すことができる集団であって欲しいと思います。

それでは、9月に充実した表情の皆さん方に会えることを楽しみにしています。