R04~R06校長室

220407入学式(校長室から)

2022年4月7日 12時00分
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式  辞

桜花爛漫となった本日、ここに、PTA会長 大林朋美 様のご臨席と、保護者の皆様のご列席を賜り、香川県立坂出高等学校 令和4年度入学式がこのように盛大に挙行できますことを、教職員一同を代表し心から御礼申し上げます。

只今、普通科230名、音楽科19名、合計249名の入学を許可しました。皆さん、入学おめでとう。心からお祝い申し上げます。

皆さんが入学した坂出高校は、大正6年、1917年に、香川県立坂出高等女学校として開校しました。戦後の昭和24年、高等学校再編成により現在の校名となり、男女共学の学校となりました。また、昭和42年には音楽科が設置され、現在の学校の形になりました。今年度、創立106年目を迎え、国内外の様々な分野で活躍する29000名を超える卒業生を輩出してきた伝統校です。そのような坂出高校の一員として、本日皆さんを迎えることができ、大変うれしく思っています。

さて、坂高生となった皆さんが、高校生活の指針として欲しい言葉があります。それは、坂出高校のモットーであり、校歌にも歌われている「高邁自主」という言葉です。「高邁」とは、「気高く高潔な、こころざし」という意味ですから、「高邁自主」とは、「高いこころざしを掲げ、自らの判断で自ら行動を起こす」姿を現します。坂高生はこの言葉を胸に、学業、部活動、学校行事などに向き合い、成果を挙げてきました。「高邁自主」が坂高生の精神、坂高スピリットと言えます。

 「高邁自主」を実践するうえで、大切となる心構えが「パティマトス」です。

「パティマトス」とは、正門に入って正面にある石組みに刻まれた言葉です。今から57年前に、創立50周年を記念して、当時の校長が本校で学ぶ生徒に贈った言葉です。「パティマトス」はギリシア語で、「英知は苦難を通じて来たる」という意味です。つまり、楽しいことばかりではなく、つらいことやしんどいことに向き合って、高い志は実現できるのです。「高邁自主」だけでなく、「パティマトス」も心にとどめ、高校生活を送ってください。

現代社会は、情報通信技術の発展により、社会変化のスピードが急激に早まりました。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大やロシアのウクライナ侵攻など、私たちが予想しなかったことが起き、その対応に苦慮しています。新たな生じた問題に対して解決策を考え、実行する力が求められる時代となっています。

具体的には、自らの問題として、社会の様々な問題に向き合い、解決に向けて他者と協力して粘り強く取り組んでいく力です。この力は、「高邁自主」を基盤においた本校の教育活動によって培うことができると確信しています。皆さんが、学業、部活動、学校行事や生徒会活動に十分に励み、社会で活躍できる人材に成長することを望んでいます。

保護者の皆様、お子様の入学、おめでとうございます。民法の改正により、18歳になると、法律的には、成人、大人として扱われ、自分で判断し行動することが求められるようになります。それだけに、高校3年間でお子様に自立する力をつけさせることが求められます。ご家庭においては、べったりや突き放しではなく、少しの距離を置くことで、お子様の様子を、時にあたたかく、時に毅然と見守ってください。また、家庭と学校が十分に連絡を取り合い、お子様の教育を進めてまいりたいと思いますので、ご理解とご支援を賜りますよう、お願いいたします。

最後に、新入生の皆さんが今日の感激と感謝を忘れることなく、学業に、また人間形成に大いに励み、充実した素晴らしい学校生活を送ることができるよう期待し、式辞とします。

令和4年4月7日

香川県立坂出高等学校長 真下拓也