インタビューシップの概要と意義について
2023年6月28日 18時32分履修計画関連の授業も終了し、今回からは夏季休業中に実施する「インタビューシップ」(ジョブシャドウイング)に向けての事前準備の学習期間になります。令和元年度から始まった「インタビューシップ」も今年度で5回目を迎えます。令和2年度の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、開始前日に中止になった1回(代案として3日間で、43企業に参加いただき、マスク着用・シールドを挟んでの働く意味や企業の魅力について出前講座・交流会の実施)を除き、毎年、実施してきました。今年度は実施されれば、在籍する3学年すべての学年が「インタビューシップ」を経験することになります。
「インタビューシップ」とは三木高校独自の造語です。「進学タイプ」の総合学科という全国でも稀な特徴を持つ本校で、キャリア教育としてのインターンシップが必要であると考えました。大学では「ジョブシャドウイング」として名称が定着しています。
令和元年度の「インタビューシップ」開始当初は、企画運営も暗中模索で、生徒にどのような事前学習を提供するのかについて「産業社会と人間」の担当者会議で、長い時間をかけ、論議して練り上げました。当時の若年教員の発案等は素晴らしいものがありました。その内容が、毎年の生徒と教員の意見により発展を遂げ、現在も受け継がれています。
一方で、当時の受け入れ企業側は「職場体験」しか経験しておらず、企業から「何をすればよいのか」という質問が学校に殺到しました。その対応で疲弊した経験から、ご協力いただいている香川県中小企業家同友会が中心となり受け入れ企業の学習会を開始しました。当時は「インターンシップ」=「職場体験」との考え方が固定化されていたために、本校独自の取り組みであることを伝える目的で、「インターンシップ」の内容に「ジョブシャドウイング」で行う「インタビュー」を加えて、造語を作ることで受け入れ企業に職場体験との違いを伝えることにしました。
令和5年度現在、「インタビューシップ」は三木高校独自の言葉として、県外にも広まっています。香川県中小企業家同友会では「共育型インターンシップ」と命名しています。また、県内で5校、県外でも1校と広がりを見せており、来年度以降も他県で実施校が増える予定であると聞いています。現在は、本校の実行委員会の生徒が、他校の生徒に対して企業を訪問する際の心構えや質問内容についての助言をしています。
さあ、いよいよ総合学科28期生のチャレンジが始まります。
<生徒の感想>
○私は、インタビューシップで事前に訪問企業へのメールを送信したり、電話をしたり、当日質問を1人で行うことを通して、メモをする力やコミニュケーション能力などを身に付けたい。入試でも自分の考えを述べることや企画の内容を相手にプレゼンテーションをする時にも生かしていきたい。また、企業についてしっかりと調べ、知識を深め、失礼のないようにしたい。ジョブシャドウイングをできるようにし、世界共通の目標となっているSDGsの面から企業の長所を考えたいと思います。そして、インタビューシップで学んだことや身に付けた力を、今後の進路にも生かしたいと思います。
○私は三木高校に入学して、1年生のときにインタビューシップを行うと知ったうえで入学したので、とても楽しみな気持ちが大きいです。「インタビューシップ」とネットで検索をすると、三木高生のことが一番に記事に出ていて、「とても凄いな」と心の底から思いました。これからマナーなどを学んで、企業の方に素敵な人だと思ってもらえるようになりたいです。