R04~R06校長室

230901始業式講話(校長室から)

2023年9月1日 14時00分

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 みなさんおはようございます。

 夏季休業中の約40日間、どのように過ごしましたか。夏季休業中、みなさんが活躍したことを見たり聞いたりすることがたくさんありました。今日はそこから話を始めます。

 インターハイでのカヌー部、弓道部、テニス部の活躍、そして吹奏楽部、合唱部の活躍が新聞にも掲載されました。今日の表彰状の伝達では賞状を渡せませんでしたが、テニス部の堀家さんは、インターハイのシングルスで8位になりました。堀家さんは昨年度の『白壁』に次のようなことを記していました。「今年は、勝たなければいけないプレッシャーの中で思うような成果を出すことができずに悔しい思いをした。来年のインターハイに出場するために、今まで以上に努力する。」そして今年、その成果が出てうれしく思います。

 また、校外でのボランティア活動に参加した人もたくさんいました。これもうれしいことでした。

 そして、校内では希望者を募った活動ですが、「Global Studies Program」 と「海ゴミリーダーに学ぶ! 世の中をほんの少し面白くする方法」が実施されました。「Global Studies Program」では、外国人の大学生と本校生徒が英語を使って、自分自身や社会について考え意見交換を行いました。「海ゴミリーダーに学ぶ! 世の中をほんの少し面白くする方法」では、海ゴミをなくす取り組みをしている大人と本校生徒が、環境問題について考えていることなどについて、コミュニケーションゲームを行いました。2つの活動の主旨には異なる部分がありますが、さまざまな人と話をすることで、自分を受け入れてもらえた喜びが高まること、視野が広がること、他者への理解が深まるなど、コミュニケーション活動の大切さを学ぶという点は共通していました。 

 また、8月4日には一日体験入学が実施されました。前日の準備でトイレ掃除をしてくれた部活動(野球部、陸上競技部)、案内や学校紹介で活躍してくれたみなさん、吹奏楽部をはじめ暑い中、部活動を行ってくれたみなさん、ありがとう。630人の中学3年生が来校しました。坂高生の姿が、坂出高校の評判や評価をつくっています。それだけに、坂出高校に関心を持っている中学生がたくさんいることをうれしく思いました。

 まだまだ暑いですが、2学期がスタートしました。2学期は、4か月の長丁場です。そして、1年生は文系・理系のコース選択の時期、2年生は進路を具体的に絞り込む時期、3年生は進路を決める時期にもなり、決断が求められる時期です。高校生にとって、進路に関わることは大きな問題です。自分はどのような目的を持って、何を目標とするのか。そして、目標を実現するためには何をしなければならないのか、できていないことは何か。こういったことが突きつけられます。非常にしんどいことですが、向き合ってください。

 進路や学習に関することは個人の問題になりがちですが、集団としても考えてください。「受験勉強は団体戦」という言葉を聞いたことがあると思います。3年生だけでなく、1年生からすべての坂高生が、自己実現のために努力しています。高邁自主とパティマトスという坂高スピリットを持つ仲間を支援する集団であって欲しいと思います。そのためには、まわりの人に関心を持ってください。これから坂高祭の準備も活発になります。その中で、あまり関わりのなかった同級生の良さを知ることもあると思います。関心を持つことができれば、人に優しく、自分がどうすべきか考えることができるようになります。また、話ができる人を増やしてください。自分一人で考えることはしんどいことです。自分の価値観なり世界観だけで考えていると行き詰まり、しんどくなります。しんどいと思うことがあれば、大人でも友人でもいいです。その気持ちを言葉にしてください。

 最後に、私の夏休みの話をします。8月24日~25日にPTAの全国大会で仙台市に行きました。8月24日は、夏の高校野球で準優勝した仙台育英高校が仙台市に帰ってきた日でした。そして、福島第一原子力発電所での処理水を海洋へ放出し始めた日でもありました。これから原子炉の廃炉に向けて対処すべき問題はまだまだ出てきますし、廃炉まで30年以上かかると言われています。福島第一原子力発電所の問題は、東北だけの問題ではなく、日本全体で考えなければいけない大きな問題です。PTAの全国大会の2日目、25日は、仙台育英高校の須江航(すえ・わたる)監督の講演会でした。参考になる話をたくさん聞けましたので、そこからいくつか紹介します。

●長所と短所の関係について

人生の多くの場面において短所が長所を消してしまう。だからこそ苦手なものに丁寧に向き合える人間であって欲しい。

●失敗との向き合い方について 

失敗した後に、1度変える取り組みをしてみてください。ここで言う1度とは、「one time」ではなく、「degree」角度の1度です。大きく変えるのではなく、ほんの少し変えることだけで、それが続けば、長い時間が経つと大きな変化になっています。

●「時を守り」「場を清め」「礼を正す」

時間を守ること、生活の場を整えること、挨拶はもちろんお世話になっている人への感謝の気持ちを伝えること。これができない人は、まわりからの信用を得られない。どこかで痛い目に遭う。これは常々私もみなさんにお願いしていることです。

 それでは、みなさんが充実した学校生活を送ることができるよう、先生方も全力で支援します。がんばっていきましょう。