SSHブログ

観一祭で自然科学系部活動が演示実験や展示を行いました

2025年9月11日 17時46分

9/6(土)、7(日)に行われた観一祭(文化祭)で自然科学系部活動が実験や展示を行いました。

生物部は飼育している生物の展示し、来場してくださった方々に葉脈標本の栞をプレゼントしました。

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電気部・化学部は合同で、液体窒素の実験、ルミノール反応、ゾウの歯磨き粉、空気砲、黒線を認識して走るプログラミングロボットカー、合せ鏡の実験・展示等を行いました。

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数学同好会は生徒たちが作った問題を掲示し、来場してくださった皆さんは難問・良問を解こうと取り組んでいました。

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数学同好会と同室には、夏に行ったSSHの研修や課題研究の発表ポスターを掲示し、多くの方々に研修での生徒の学びや課題研究の成果を見ていただきました。

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ご来場いただいた皆様本当にありがとうございました。

サイエンスレクチャー物理

2025年9月4日 15時02分

9/3の5,6校時に1年1組,9/4の1,2校時に1年2紙を対象に徳島文理大学保健福祉学部放射線学科 教授 沢田功先生を講師にお招きし、サイエンスレクチャー物理を開催しました。

「蛍光•燐光から放射線まで」という演題で、身の周りのものにブラックライトを当てて観察したり、霧箱の実験装置を作ったりして、放射線というイメージしにくいものの飛跡を実際に見ることができました。

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また助手として本校の卒業生が来てくれるという嬉しいサプライズもありました。

沢田先生、本当にありがとうございました。

北海道大学医学研究科 亀田将史 先生による特別講義

2025年8月26日 11時06分

本日の3時間目に理数科3年生の理数生物選択者向けにオンライン特別講義を実施しました。

講義をしてくださったのは北海道大学医学研究院 助教 亀田将史 先生です。

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現在、理数科3年生の理数生物の授業では、神経や脳に関する内容を扱っています。

今回の講師である亀田先生は神経生理学の研究者であるため、授業の発展的な内容としてお話しいただきました。

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まず、神経の働きに関する基本的な確認から、神経の反応を検出する様々な方法とその原理についてお話しいただきました。

その後、亀田先生の専門である、リズム感や周期的なイベントを予想するといった時間予想の脳内機構について、亀田先生の実際の研究データを交えながら教えていただきました。

最後には、神経科学の最先端技術とそれを用いた研究の進捗や今後の研究ビジョンについてお話しいただきました。その際には、まだ論文化していない秘密のデータもちらっと見せてくださりました。

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講義の後には研究に関してや受験に関してなど様々な生徒からの質問に答えてくださりました。

本日はお忙しい中、講義をしていただいた亀田先生、本当にありがとうございました。

8月20日、21日 第27回中国・四国・九州地区理数科高等学校 課題研究発表大会(愛媛大会)

2025年8月21日 15時35分

愛媛県西条市の西条市総合文化会館で行われた第27回中国・四国・九州地区理数科高等学校 課題研究発表大会で統計班と化学班が発表してきました。

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この発表大会は理数科設置校の生徒による課題研究の発表会です。中国・四国・九州の高校のみの参加ではありますが、例年ハイレベルな研究発表が行われています。

8月20日午後に会場に到着し、早速ポスター発表の審査が行われました。

本校からはポスター発表に「廃棄牡蠣殻を利用した強化素材の開発」というテーマで化学班が参加し、発表しました。

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8月21日には朝から会場入りし、ステージ発表が行われました。

本校からは「プロ野球の野手におけるパフォーマンスと年齢の関係」というテーマで統計班が参加し、発表しました。

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残念ながら全体での表彰にはかかりませんでしたが、ステージ発表では優良賞をいただくことができました。

2日間で参加校による多岐にわたる分野についてのユニークな視点での研究に触れました。

そのような中で、生徒たちはお互いに研究発表を聞き、質問をして学びを深めていた様子でした。

ちなみに2年後の令和9年には、この大会が香川県で行われます。

それに向けて後輩の皆さんも研究に励んでくださいね。

夏休み最後の発表会となったこの大会でしたが、発表した2班の皆さん準備に発表とお疲れ様でした。

FESTAT2025開催!!その②:研究発表の部

2025年8月16日 15時44分

午前中の本村陽一先生の講演の後には、参加校の生徒たちによる研究発表を行いました。

本村陽一先生の講義の様子はこちら

午前に引き続きoViceというオンラインバーチャル空間を用いて発表を行いました。

画面はこちらのようになっています。

発表風景①

参加校は北は北海道、南は大分までの全14校です。研究発表数は39本に上ります。

FESTATの特徴として、研究発表が研究の時期ごとに、研究成果の総まとめの時期の最終発表、研究途中でアドバイスをもらいたい時期の中間発表、これから研究を始めるための助言をもらうための研究初期という3つに分かれています。

発表風景③

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また、今年は統計やデータサイエンスをテーマにした研究だけでなく、理科の発表も行われました。

これは例年7月末に香川県で行われている香川県高校生科学研究発表会が今年はかがわ総文祭と重なって実施できなかったため、その代替としての発表の場となっているためです。

しかしながら、理科の研究発表とは言えども、その中には統計的な分析をはじめとして統計的視点やデータサイエンスの観点が含まれていました。

発表風景④

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全部で6ブースに分かれ、各参加者が研究発表を行い、発表の後にはアドバイザーの先生方から専門的な知見からの示唆に富んだご助言をいただきました。

研究発表の最後には、同志社大学客員教授 狩野裕 先生に全体講評をいただきました。講評の中では、午前中の本村先生の講義にも触れ、統計やデータサイエンスにおいてAIやコンピューターを活用するうえで意識することや、便利さの中に潜むリスクについてもお話されました。研究発表については、自ら課題を発見する経験をして、その能力を磨くことの重要性を説かれていました。また、データ分析や情報活用の意義、そしてデータ採集することの意味についても気づいてほしいとお話しいただきました。

お盆明けの土曜日にも関わらずご参加いただいた全国の沢山の方々、本当にありがとうございました。

このFESTATが発表の場としてだけでなく、交流のきっかけとなっていれば幸いです。

来年もまたよろしくお願いいたします。

FESTAT2025開催!!その①:本村陽一先生による基調講演

2025年8月16日 10時49分

本日、バーチャル空間oViceを活用してオンライン形式でFESTAT(全国統計研究発表会)2025が開催されました。

毎年、大会の最初にはデータサイエンスの著名な研究者の方にご講演をいただいており、今年は「説明可能AI技術を使った人と共進化する人工知能技術〜実社会ビッグデータからのベイジアンネットワークの構築と確率推論〜」と題して、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 首席研究員 本村陽一先生にご講演いただきました。

本村先生の講演②

生成AIの台頭とそこに用いられている学習データの内容についてのお話から始まり、実際に役立つ実社会のデータに基づいて物事を説明できるAIを作るという内容について深くお話しいただきました。

デジタル改革が進む中、AI技術によって、人と社会にとっての価値の創出(イノベーション)が重要になりますが、そこにおいてはAIだけでなく社会や人の間での相互作用やリフレクション、そしてリフレーミングが重要になります。

本村先生の講演⑨

こういったAI技術の深まりは、高校生の探究活動と似ているそうで、本村先生も物事のつながりに感動しておられました。

本村先生の講演⑩

AIと人の力が合わさることによって実社会での物事の背後にある価値基準を創造していくことの重要性をお話しされ、結びとされていました。

ご講演後には全国の参加生徒からの質問に丁寧にご回答いただきました。

個人的にAIについて学んでいる高校生からの質問もあり、高度な内容での受け答えもありました。

午後の発表については、こちらの記事でご覧ください。

大阪大学研究室体験研修

2025年8月7日 14時35分

8/5(火)から8/7(木)の2泊3日で大阪大学研究室体験を実施しました。

この行事は10年以上続いており、今年度は、大学院 工学研究科 物理学系専攻 応用物理学コースの4つの研究室に分かれて、実際に最先端の研究を体験させていただきました。

8/5(火)は、電車の遅延で予定していた新幹線に乗れないというトラブルには巻き込まれながらも無事到着し、

まずは、高原淳一教授のご講義を聴きました。物理の授業ではまだ光どころか波についても学習できておらず、何も知らない状態ではありましたが、全員一回果敢に質問することができました。

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8/5(火)の後半から8/6(水)にかけては、4つの研究室毎にオリエンテーションおよび実験を行い、見たこともない機器の数々に驚いたり、最先端の研究に触れたりすることができました。

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8/6(水)にホテルに帰ってからは、プレゼンテーション準備に励みました。慣れないスライド作成と難しい研究内容に苦戦したものの、無事全班が完成させることができました。

そして、最終日である8/7(木)には、昨夜の努力の結晶である、プレゼンテーション演習を行いました。お世話になった先生方に見守っていただきながら、緊張感溢れるプレゼンテーションをやり遂げることができました。

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3日間の研修を通して、研究とは何か、プレゼンテーションの難しさなど、たくさんのことを学ぶことができました。

大阪大学 大学院 工学研究科 物理学系専攻 応用物理学コースの皆様本当にありがとうございました。

川崎医科大学医学部研究室体験研修(2日目)

2025年8月7日 10時59分

川崎医科大学医学部研究室の2日目の内容を報告します。

1日目の様子はこちら

本日は前日に行ったPCR産物の電気泳動からスタートです。昨日行ったPCR がうまく行っているかこの実験でわかります。昨日作ったゲルにPCR産物を慎重に注ぎ、DNAに電圧をかけることでDNAが徐々に移動していきます。

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40分ほど電気泳動をしたゲルを染色し、紫外線を当てることでDNAの有無を確認しました。

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結果として今回はPCRがうまく行っておらずDNAの増幅が確認できませんでした。ただ、分子生物学の実験では、このように最後まで結果がわからないことも多々あるため、切り替えつつ後の研修を進めていきました。

午後からは、西松先生が事前に用意してくださっていた実験データとオオサンショウウオのDNA配列のデータを比較しながら、実験結果の読み取りを行いました。適宜、西松先生の助言を得ながら、各サンプルDNAがオオサンショウウオなのかチュウゴクサンショウウオなのか、それとも交雑種なのか判断することができました。

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実験結果の読み取りのあとには、交雑で生まれたオオサンショウウオは保護すべきかどうか、さらにオオサンショウウオの遺伝的な特徴について考察をしました。高度な内容に生徒たちは頭を抱えつつも一生懸命自分なりのアイデアを考え、西松先生にそれぞれの考えを報告しました。それぞれの考えについて西松先生はコメントをくださり、各生徒は考えをさらに深めることができました。

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研修の最後に、西松先生から「アキレスと亀」のお話があり、「大学がゴールではない。医療系を目指す皆さんは大学入学後には国家試験もあるが、これもゴールではない。もっと先を見据えて、これからの高校生活を始め日々頑張っていってほしい。」と熱いメッセージをいただきました。

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帰り道に参加した生徒が「楽しかった」、「また研修に来たい」と言っており、この研修が生徒たちにとって大いに学びのあるものであったと確認できました。

さらに、研修の中では、今回扱った実験技術について1日目の夜に自ら学び、理解してから2日目の研修に臨む様子も見られ、主体的に学ぶ姿勢を見ることができました。

今回の学びを活かして、各生徒たちがこれから行う課題研究を頑張ってもらえたら幸いです。

最後になりますが、ご多用の中にもかかわらずこのような貴重な機会を作っていただいた西松先生、本当にありがとうございました。

川崎医科大学医学部研究室体験研修(1日目)

2025年8月7日 09時52分

8月5日、6日の2日間、川崎医科大学医学部にて本校2年生3名を対象に研究室体験研修を行いました。今回のテーマは「オオサンショウウオが医学を変える?」です。

こちらの記事では1日目の様子を報告します。

今回ご指導くださったのは川崎医科大学医学部教授 西松伸一郎 先生です。

西松先生は両生類、特にオオサンショウウオを対象として分子生物学的アプローチで研究をされております。

今回の研修では、オオサンショウウオと外来生物のチュウゴクサンショウウオ、そしてそれらの交雑種についてDNAから区別するという実験を行いました。

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川崎医科大学に到着後、西松先生の経歴とオオサンショウウオの研究に至るまで、そして2日間の研修で行う実験に関する基礎的な知識についてお話いただきました。

レクチャーの中では、生徒たちに質問を投げかけたり、意見を聞いてくださったりと、生徒とのコミュニケーションを積極的にとってくださり、生徒の緊張も徐々に解けていきました。

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午後から本格的に実習が始まり、最初にオオサンショウウオの各個体のDNAサンプルを使ってPCRの準備を行い、PCRを行う機械にかけました。PCRがうまく行ったかどうかは2日目にわかります。

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PCRの作業が終わり、次は実験動物の飼育施設の見学と細胞の観察の研修に向かいました。

実験動物の飼育施設では実験動物として広く使われているマウスやラット、実験動物としては珍しい有袋類(お腹に袋のある動物、カンガルーやコアラなどの仲間)のオポッサムを見せてくださりました。

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飼育施設の統括の方は、「どうしても医学や生物学の研究には多くの動物の命が必要となってしまい、実験の処置などは時に残酷なこともある。だからこそ、そういったとき以外は動物たちが少しでもストレスがなく幸せに生きていけるよう我々は尽力する必要がある。実験に使うからといって無碍に扱うことはない。」とお話されており、我々が日々享受している医療を支えている実験動物たちに心から感謝しなければならないと改めて感じました。

その後、西松先生と再度合流し、西松先生が飼育しているオオサンショウウオの飼育施設を見学させていただきました。

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飼育しているオオサンショウウオは1m以上のサイズの個体もおり、想像以上の大きさに生徒たちは皆驚いていました。また、少しだけオオサンショウウオの尻尾を触らせてくださり、オオサンショウウオの生命力を肌で感じることができました。

飼育施設の見学の後は、細胞の観察について岩知道さんと千郷さんにレクチャーをしていただきました。今回観察したのはマウスの腎臓の糸球体と言われる、血液をろ過する部分です。

岩知道さんには光学顕微鏡による観察と観察に至るまでのサンプルの調製について教えていただきました。特に観察のために組織を薄く切る技術の実演では、プロの技に大いに魅せられました。

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千郷さんには腎臓の糸球体を走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡で観察させていただきました。

電子顕微鏡の基本的な原理から、それぞれのタイプで見れるものや見れないもの、どういったサンプルの準備をする必要があるのかということについてレクチャーをしていただきました。

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普段学校では見ることのできないサンプルや顕微鏡での観察を経て大いに刺激を得ました。

また、観察することでわかることがたくさんあり、観察実験の重要性に改めて気づかせてくださりました。

1日目最後のメニューは電気泳動用のゲルの調整です。明日はこのゲルをつかってPCRにかけたDNAサンプルを電気泳動していきます。どのような結果が得られるか楽しみです。

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1日目の報告は終了です。2日目に続きます。

第2回ORC開催!研究テーマ発表会

2025年6月20日 16時54分

本日放課後に理数科2年生が第2回ORCに参加しました。

前回の様子はこちら

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今日は2回目ということで、各校固まりつつある研究テーマを相互発表し、意見交換を行いました。

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各校のテーマ発表の後には質疑応答の時間を設け、テーマの意義や研究の進め方について議論を深めていました。

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これから本格的に課題研究が始まっていきます。

研究の様々なタイミングで、第三者に研究について意見をもらうことはとても効果的です。

繋がった縁を大切に各校頑張って行きましょう!

6/16(月)SSH課題研究発表会を開催しました。

2025年6月17日 14時30分

6/16(月)にSSH課題研究発表会を行いました。

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本発表会は鹿児島県立国分高等学校と合同で開催しました。

オンラインと対面のハイブリッド形式での実施となり、県内外からたくさんの方々にご参加いただきました。

両校の理数科3年生が発表を行い、本校の理数科2年生、1年生特色クラスの生徒が視聴しました。

発表は3つのルームに分かれて実施し、参加者はそれぞれ発表会場に移動して視聴しました。

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発表後には盛んに質疑応答が行われ、熱く議論する姿が見られました。

各会場の発表がすべて終わると各会場ごとに専門家の先生からのご講評をいただき、その後メイン会場で一般財団法人 阪大微生物研究会 CSO 五味康行 様から全体講評をいただきました。

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この発表経験を経て、3年理数科の生徒は夏の様々な発表会に臨みます。

また、1、2年生はこれから行う課題研究についてのイメージを具体化するなど、全員にとって学びのある課題研究発表会になったようです。

生徒からの振り返りなどがまとまり次第追って報告します。

最後になりますが、改めましてご参加の皆様ありがとうございました。