通勤途中にキンモクセイの香りがしたので、校庭で探してみることにしました。すると東門近くでいい香りがして、引き寄せられるように見つけることができました。本校のキンモクセイは咲き始めでしたが、広い範囲に漂っていました。同じ香りでないと分かっているのですが、子供の頃によく食べた黄色い包み紙でフルーツ味のガムを思い出すのは私だけしょうか。
花言葉は謙遜、謙虚、気高い人、真実、初恋などです。
木に咲く小粒の花でありながら、広範囲に芳香を放つキンモクセイ。花言葉を知ると、謙虚に毎年欠かさず秋を知らせてくれることに気高さを感じてしまいます。

校庭のハナミズキに赤い実がたくさんなっています。
さくらんぼより小さいですが、秋の日差しを浴びて光り輝いています。
私は初めて見たので調べてみたのですが、残念ながら人間は食べられないと書いてありました。
実を採取して植えると苗になるそうですが、花が咲くまでは4~5年かかるとのことです。


猛暑日が続く中、本校でも校門の横でポーチュラカが咲き続けてくれています。地植えであれば、散水はほとんどいらないというのですから、枯れているのをあまり見かけないはずです。
花言葉は「いつも元気」や「無邪気」、「自然を愛する」など。
暑さに対して滅法強く、毎日元気で無邪気に花を咲かせてくれるポーチュラカに憧れてしまいます。

校庭で真っ白な花を咲かせている芙蓉(フヨウ)。
花言葉は「繊細な美」、「しとやかな恋人」。
古代から優美な花姿は「しとやかで美しい女性」の例えに用いられいたとか。
そう言われると、純白の花は優しさを感じます。
そんな芙蓉ですが冬前には落葉して越冬し、また暑い夏になれば純白の花をたくさん咲かせて私たちを楽しませてくれているそうです。

校庭の頭上高く、シマトネリコの花が青空に向かってひっそりと咲いていました。
花言葉は「偉大」「荘厳」「高潔」。その由来は北欧神話やギリシャ神話に深くつながっているそうですが、実際の控えめな姿からは想像もつきません。
壮大な花言葉を持ちながら、どこまでも素朴に咲くシマトネリコ。その謙虚な姿勢を、私は見習いたいと思います。
校長 多田 守

校訓碑横の「サツキ」が満開を迎えました。桜やハナミズキが散り、今は私の季節と言わんばかりに鮮やかな色で咲き誇っています。
花言葉は「節制」。環境的に厳しい山の岩肌のような場所を好んで、生殖する習性があることが由来だとか。開花していない11カ月間、開花に備えて節制しているのでしょうか。
「サツキ」を見習い、普段は節制して健康的かつ経済的に過ごしていざというときに豪快に花を咲かせる。そんな生活を送りたいものです。

香川県立視覚支援学校の Web サイト(ホームページ)をご覧いただき、ありがとうございます。
香川県立視覚支援学校第32代校長として着任いたしました、多田 守(ただまもる)です。歴代校長の取組を継承し、明治41年の創立以来、110年以上の長い歴史と伝統がある本校の更なる発展に尽くす所存です。4月7日の入学式で3名の新入生を迎え、全校幼児児童生徒12名で令和8年度の学校が始まりました。この1年間でどのような成長や活躍を見せてくれるのかが楽しみでなりません。本校は県下唯一の視覚障害者のための特別支援学校として、専門性を発揮し、関係機関と協力しながら教育活動を行っています。ICT機器等を使った視覚障害教育の充実、寄宿舎での生活指導を通した社会自立への支援、「見えにくさと学びの相談センター」の設置・運営による教育相談・指導支援の充実など、本県における視覚障害者教育の発展と充実が図られるよう、教職員一同、使命感をもって取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
香川県立視覚支援学校
校 長 多田 守
今回が最後の掲載になります。広く一般の方に本校の特長を知ってもらうことや視覚障害に関する理解を深めてもらうことなどを目的として、「週に1回程度の掲載」を目標とし、スマホ1ページ分程度の分量で掲載を続けてきました。「毎回異なる内容で書くこと」にもこだわって、今回が99回目になります。自分が視覚障害教育に関わることが初めてであったため、一般の人への理解啓発よりも、自分の理解を深める効果の方が大きかったように思います。このように頻繁にHPの更新をしている校長は、私が知る限り他にはおらず、2年間続けられたことは自信にもなりました。また、〇〇のテーマの内容が好きですという感想をいただいたり、教員採用試験の参考になったとか、大学の先生が授業に活用しているという知らせは、大きな励みになりました。どこかで回数を調節して、きりよく100回にすることも考えましたが、100回にすると終わったような印象が強いので、あえて「99回」にして、もっとしたかったという不完全な気持ちを残しました。本校を離れても様々な機会に、視覚障害に対する理解が深まるように取り組んでいきたいと思います。このコーナーを読んでくださった方、ありがとうございました。では、さようなら。 香川県立視覚支援学校 校長 池田達治
この度の人事異動で本校を転出することになりました。そこで、2年前に本校に赴任した年度当初の校内研修で聞いたことで、悲しすぎてこのコーナーに書くことをずっとためらっていたことを書きます。視覚障害者といえば、一般の人の多くは全く見えない「全盲」の人を思い浮かべると思います。ところが実際は、視覚障害者の8割くらいが見えにくさを抱えている「弱視」の人です。弱視の人の見え方は様々で、見えている範囲(視野)が狭かったり、視野全体に霧がかかったように見えたりと人によって異なります。遠くは全く見えないが近くの物はぼんやりと見えるような人も、安全に歩くためには白杖が必要です。そんな人に向かって自転車に乗った人が近づいてくる場合、弱視の方はぶつかると思うくらい自転車が近くに来て初めて気が付くことになります。自転車をよけようと車道側に動いたとき、自転車の方も車道側によけるつもりでいたとします。そうするとぶつかりそうになるわけです。そんなときに、心無い人が「なんや、見えとんのか!(あんたが動くからぶつかりそうになったでないか)」と怒鳴る場合もあるようです。このようなケースがあるために、本当は白杖を使って歩いた方が安全なのに、白杖を持ちたがらない弱視の方がいるということを聞きました。視覚障害者についての基本的な理解が、広く一般に浸透していないための悲劇です。このようなことが少しでもなくなることを願って、本校を離れても理解啓発の力になればと思っています。
私は登山やハイキングが趣味で、NHKの「にっぽん百低山」という番組を見ています。先日、静岡県の金冠山を登るようすが放送されましたが、そこで「瞽女(ごぜ)」が取り上げられていました。私は、視覚支援学校2年目ですが、恥ずかしながら瞽女については知りませんでした。瞽女は、江戸時代から昭和の高度成長期まで活動していた、各地を旅して三味線を弾きながら語り物や歌い物をうたった盲目の女性です(南相馬市のHPより引用)。NHKの番組では、冬に3人の瞽女が金冠山中で遭難し、それを悲しんだ村人たちが彼女たちを弔い、山中に観音を立ててまつったことが紹介されていました。全盲の方が舗装されていない山道をわらじを履いて長時間歩いていたことを想像すると、移動だけではなく、日常生活においても様々な困難があったのではないかと思いました。瞽女は、娯楽だけでなく、豊漁や幸せを運ぶ存在として親しまれていたようです。本校の幼児児童生徒についても卒業後、社会の中で一定の役割を果たし、周囲から親しみや感謝の気持ちをもってもらえるようになってほしいと願っています。
引用:南相馬市のHP「盲目の旅芸人瞽女(ごぜ)さんを知っていますか?」 参考:NHKのHP「にっぽん百低山」
先週の書き込みに続いて、今週もPTA研修会で印象に残ったことを書きます。先輩保護者から障害年金の話がありました。障害年金は、高齢になって受け取る年金とは違って、障害や長期にわたる病気によって日常生活や仕事が制限される場合に、原則として20歳から受け取ることができる公的な年金です。この年金を受け取るために準備する書類に「病歴・就労状況等申立書」というものがあります。自分の娘が幼いころから3年間ごとに、どこの病院に行ったのか、いつからいつまでどのようなリハビリを受けていたのか等を、娘が20歳前になってから思い出すのは大変なので、早いうちから記録を残しておいた方が良いとのアドバイスを先輩保護者はしていました。障害年金を受け取ることが目的なので、とにかく娘の「できないこと」ばかりを思い出して書くので、書いていると悲しくなるんですとの発言がありました。参加していた保護者から、「時々、自分が世界で一番不幸ではないかと思うことがある。」との発言に、先輩保護者は「私もそういうときがあった」と強く共感していました。先輩保護者は、本校教員の紹介で知的障害の特別支援学校の保護者団体ともつながり、様々な情報を得ているようでした。保護者同士のつながりの大切さを実感した研修会でした。
共働き世帯の小学生が放課後、遊びや生活の場として過ごす制度に学童保育があります。それに対して、障害のある小学生から高校生が放課後や長期休業中を過ごす制度に「放課後デイサービス」があります。このサービスを提供している施設には、就労継続支援施設が少なくありません。このような施設では、100円ショップの商品や工業部品の袋詰め作業、パンや弁当づくりなどが行われ、多くの人が知らず知らずのうちに恩恵を受けています。指先の機能向上や将来の就労を見据えて、放課後に生徒が作業を体験することもあります。一緒に過ごしている知的障害のある生徒によっては、かんしゃくを起こして他の人をたたいたり、突き飛ばしたりすることがありますが、視覚に障害がある場合、そのような人の様子を察知して逃げることができないため、けがをするリスクがあります。先日、本校の先輩保護者を招いた座談会形式のPTA研修会に参加しました。知的障害のある人から「おいしいお菓子だよ。」と渡されたナット(輪っか状のねじ)を本校の生徒が口に入れたという事故の話がありました。施設では職員の数が限られ、管理しきれないのかもしれませんが、何とも悲しい話題でした。